オンライン商談 実施にあたって気を付けること/セキュリティなど


新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、にわかに「オンライン商談」という営業手法が注目を集めました。
しかし、オンライン商談においては、顧客の機密情報を扱うケースも多く、セキュリティ面での課題が残ります。
そこで今回は、セキュリティの側面からオンライン商談を掘り下げるとともに、おすすめのオンライン商談ツールをご紹介します。

この記事の目次

なぜ、オンライン商談においてセキュリティ対策が必要か

「WHY」の文字と「?」


ここ数年、「働き方改革」の一環として、注目を集めるテレワークという勤務形態。
一般社団法人 日本テレワーク協会の定義によると、「情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない自由な働き方」とあります。
これには、在宅勤務、移動中にモバイルPCなどで作業を行うモバイルワーク、サテライトオフィスなどで仕事をする施設利用型ワーク、リゾート地で働くワーケーションなど、多様な働き方が含まれます。
いずれも、オフィスにとらわれずに、社外で業務や会議、商談などを行うことが可能になるため、経営側からするとコスト削減と業務の効率化が、従業員の側から見れば柔軟な働き方を実現します。
しかし、テレワークが一般化するにつれて、企業側は新たに、「セキュリティ対策」という課題を抱えることになりました。

企業における情報セキュリティ管理への意識の高さ

これまでのように、オフィス内のパソコンで業務を行う際には、社内ネットワークとインターネットとの接続点は、「IPS=Internet Prevention System」や、ファイヤーウォールなどで防護されていました。
これがテレワークを行うとなると、自社と同じような保護環境がない所での作業となるため、インターネットを通じてパソコンに侵入される恐れがあります。
昨今では、駅や空港、ホテルやカフェなど、公共の場において、無料で利用できるWIFIの整備も進んでいます。ただ、その中には、送信データが暗号化されないサービスもあるため、通信内容が傍受されてしまうケースもあります。
総務省が2020年10月に公表した、「テレワークセキュリティに係る実態調査」※1によると、「貴社・貴団体の情報セキュリティ管理体制についてお答えください」との問いに対し、「情報セキュリティに関する専門チームが存在する」が11.6%、「情報セキュリティに関する担当者が存在する(他業務と兼務)」が55.6%となり、合わせて全体の67.2%が情報セキュリティ担当者を置いているという回答を得ました。
また、「貴社・貴団体ではセキュリティに予算を割くことに理解はありますか」との質問については、「会社はセキュリティをある程度重視している」と答えた企業は全体の53.1%、「会社はセキュリティを非常に重視している」と回答した企業は32.0%と、合わせて85.1%にまで登りました。
これらのことから、テレワーク実施企業のうち、大半の企業が情報セキュリティに高い関心を持ち、実際にセキュリティ対策に予算を割くことにも異存はないと考えています。
※1「テレワークセキュリティに係る実態調査」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000711713.pdf

オンライン商談がはらむセキュリティリスク

これは、オンライン商談についても、そっくり当てはまる話です。
今後も在宅勤務の実施は拡大の傾向にあるといえますが、そうなれば、営業職においては、これまで以上にオンライン商談の機会は増えるでしょう。商談内容が外部に漏れるなど、あってはならないことですし、万一そのような状況に陥れば、企業に対する信頼や評判は、一気に地に落ちる羽目になってしまうのです。
ここで、オンライン商談がはらむリスクについて見ておきましょう。
オンライン商談においてのリスクは、大きく2つに分類できます。それは悪意の第3者による不正なアクセスと、商談の参加者による過失によるものです。
営業が相手先を訪問して商談する場合、その場に第3者が同席することはあり得ませんが、これがオンライン商談になると、商談当事者以外の不正なアクセスはいくらでも考えられます。
不正な介在者は、商談内容を無断で視聴、録画・録音し、商談で使用された資料を入手するでしょう。もちろんこの中には、商談相手の情報も含まれるのですから、顧客機密まで漏洩してしまう恐れがあります。これにより、自社に対する信用は大きく失墜してしまうことになるのです。
もう一つのリスクは、商談に参加した営業や顧客が犯した過失によるものです。
テレワークが普及すると、仕事はカフェやホテルのロビーなど、不特定多数の人間が行き交う場所で行われる機会が増えます。そうなると、背後からパソコンの画面をのぞかれたり、隣席の客に商談内容を聞かれることもあるでしょう。
また、前述したように、フリーWi-Fiを利用した時、情報が暗号化されていなければ、配信したデータは危険にさらされることになるのです。これまで、社内オフィスで当たり前に享受してきた情報セキュリティが、テレワークにおけるオンライン商談では保障されません。

オンライン商談で求められるセキュリティ対策

パソコンデスクの前で、頭を抱えるビジネス姿の男性


テレワークの普及により働き方が柔軟になり、オンライン商談という営業手法がビジネスシーンに浸透するにつれ、社外におけるセキュリティ対策が重要になります。
まずは、パソコン上で取り扱うデータを暗号化することが肝要です。
実際にオンライン商談を行う際には、WEB会議ツールや商談に特化したツールを利用しますが、どんなセキュリティ機能が装備されているか、確認しておくことは非常に重要です。
通信がSSLで暗号化されていることは、必須といえるでしょう。SSLとは、「Security Sockets Layer」の頭文字をとったもので、第三者による盗聴やなりすまし、あるいはデータの改ざんの防止を目的とし、通信を暗号化するためのプロトコルを指します。
インターネットを介して、機密情報がやり取りされる機会が増えるにつれ、通信を暗号化する技術自体も進歩しています。そして時代の変遷とともに、暗号化通信の規格は発展を遂げ、現在ではSSLは非推奨となり、新たに後継規格として「TLS=Transport Layer Security」が一般的となっています。
また、オンライン商談ツールの多くが、クラウドを利用したサービスとなるため、サービスを提供する企業のサーバに障害が発生したり、サイバー攻撃を受けた際、どのようなセキュリティ対策を取っているかは、各社様々です。サービス提供企業を選ぶには、ISMS認証やISO27001を取得していることが一つの目安となります。
社外において、Wi-Fiを利用する際は、通信に強力な暗号化が為されているかを確認しましょう。そして社内で、暗号化されていないWi-Fiの利用は禁止するのなどの規則を設けておくと良いでしょう。
さらには、VDI=Virtual Desktop Infrastructure (仮想化デスクトップ)により、営業が使用する端末にデータを保存しない方法も有効といえるでしょう。VDI化したデスクトップには、アプリケーションやOSは各営業が操作する端末ではなく、サーバ側に設定されているため、 作成したデータはサーバに保存されることになります。従って万一、パソコンなどの端末を紛失したり、盗難に遭っても、情報が盗まれるというリスクは大幅に低減されることになるのです。

セキュリティ対策の面からおすすめのオンライン商談ツール2選


オンライン商談を実践するにあたり、オンライン商談ツールは欠かせないアイテムですが、自身の営業スタイルに適したものを選ぶ必要があります。各社のツールとも、色々な機能が搭載されていますが、ここではセキュリティ対策の観点から、おすすめのツールをご紹介します。

ミータスルーム

LINC Biz

株式会社AIoTクラウドが提供する、チャットやビデオ会議、大人数による会議やウェビナーを実現したビジネスコミュニケーションサービスです。
セキュリティ面においても、十分な対策が取られています。
国内のデータセンターを活用し、パソコンやスマートフォンとクラウドとの通信を暗号化。
さらに、クラウド上のデータも暗号化しています。加えて、仮想化の実装に関しては、Docker社のコンテナ型仮想化を採用しました。
以上の3要素を組み合わせることにより、クライアントに対して、より安全性の高い、独立したシステムを提供しています。
「LINC Biz」
https://getlincbiz.jp/

まとめ:オンライン商談においては、対面営業以上に高いセキュリティへの意識を持とう


今回は、オンライン商談を実践するにあたり、セキュリティという側面から、どのようなリスクがあり、それを回避するためにどのような点に留意するべきか、解説しました。
働き方改革の一環として、また新型コロナの感染拡大を防止する観点から、産業界においてもテレワーク実施に向けて大きく舵が切られました。場所を選ばずに、柔軟なスタイルで働けるテレワークは、新たなワークスタイルとして認知される一方、やり取りされるデータは、これまで以上に危険にさらされることになりました。
オンライン商談を遂行するに際しては、機密性の高い顧客データを扱う機会も増えるでしょう。そんな時、悪意の第3者に商談内容を盗み見られたり、不正に録画・録音されたりする恐れは、完全に払拭されることはありません。
このような脅威を最小化するためには、すべての通信データを暗号化し、クラウドサービスを活用するなどの対策を講じる必要があります。
オンライン商談を進める上では、対面営業以上に、顧客の企業機密に関しては気を配らねばなりません。WEB会議システムを安易に利用して、顧客の情報を危険にさらしてはならないのです。
その意味では、今回ご紹介したオンライン商談ツールは、セキュリティ保護の面からしても、優れたシステムといえるでしょう。
新型コロナウィルスの感染防止という点から見ても、今後も一層の導入が見込まれるオンライン商談ですが、享受できるメリットはそれだけではありません。
営業効率を飛躍的に向上させ、限られた営業リソースをあるプロセスに集中させることも、大きな利点です。これにより、営業1人1人の生産性を高め、成約率をアップさせることに繋がります。しかし、営業の命題ともいえる、売上向上を達成するためには、他にも方法があります。
それは、外部のプロの手を借り、知見を活かすことです。
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