コンテンツマーケティングにおけるペルソナとは?設定方法も解説

コンテンツマーケティングについて学ぶ上で、欠かせない情報のひとつが「ペルソナ」です。サービスや商品を顧客に提供するにあたり、以前からターゲットの設定が重要視されていますが、ペルソナは、ターゲットとは異なる観点から作成するものです。
ペルソナを設定したはずなのになぜかうまくいかないと感じる場合の多くは、根本的な設定方法が間違っていることが多いもの。今回は、コンテンツマーケティングにおけるペルソナを理解し、情報を整理した上で、適切に設定する方法について解説します。

ペルソナとは

ペルソナ(Persona)とは、スイスの精神科医「カール・ユング」が提唱した心理学用語です。私たちが社会生活において演じている一面、秘めた内面などを意味します。
しかし、コンテンツマーケティングにおけるペルソナとは、コンテンツやブランド、サービス、商品などを利用する架空のユーザー像のことを意味します。名前、性別、年齢、職業といった基本情報から、趣味嗜好、性格、現在抱えている悩みといった情報までを含むため、かなり具体的な人物像をイメージすることができます。

「ペルソナ」と「ターゲット」の違いは情報量の濃さにある

ペルソナと似た言葉のひとつが「ターゲット」です。ペルソナとターゲットは同じ意味のように捉えられがちですが、厳密には大きく異なります。
説明の前に、ターゲットとペルソナの違いを、具体例と共に表にまとめてみました。

ターゲットペルソナ
・20〜30代の女性
・未婚
・社会人
・副業に関心がある
【基本情報】
名前:●村●子
性別:女性
年齢:27歳
職業:広告代理店勤務
年収:400万
移住地:都内
家族構成:父、母、ペット
経歴:大学在学中に留学経験あり、新卒で今の会社に入社【行動属性】
趣味:映画鑑賞、旅行
休日の過ごし方:英会話のオンラインレッスン
悩み:収入を増やしたい(転職or副業で悩み中)
情報収集方法:SNS(Instagram)

明らかに情報量の細やかさが異なることがお分かりいただけたのではないでしょうか。ターゲットとペルソナの違いは、次のようにまとめることができます。

ターゲット:年齢、性別などの情報から、マーケティング対象者を決めたもの
ペルソナ:基本情報に加え、趣味嗜好や行動属性などより細かな情報を加え、特定の人物像を作成したもの

ペルソナとターゲットの違いについて理解を深めた上で、次はペルソナの本質について解説します。

ペルソナの本質

「ペルソナを設定したのにうまくいかなかった」「ペルソナは効果がない」といった声を聞くことがあります。しかし、これはペルソナの本質を理解せず、見切り発車で始めた結果であることが多いです。
誤解している方もいらっしゃいますが、そもそも「ペルソナ=詳細な人物像」の設定ではありません。ペルソナの設定は、あくまで実際のユーザーデータを元に行う必要があります。単に理想とする顧客像を描いたとしても、ユーザーは思い通りに動くわけではありませんから、マーケティングは失敗に終わってしまうでしょう。

コンテンツマーケティングにおけるペルソナとそのメリット

本質を理解した上で、コンテンツマーケティングにおけるペルソナを設定する場合に効果的となるのが次の方法です。

  • 自社データの活用
  • webサイトや公式SNSのアクセス分析
  • アンケートやインタビューによるデータ収集

既存のサービスや商品に関するペルソナ設定の場合、会員登録者のデータや過去のマーケティングデータが活用できます。リピーターの顧客情報を分析することで「Instagramの広告からのアクセスが多い」「30代の既婚男性の購入率が高い」などの情報を、ペルソナ設定に生かすことができます。
自社サイトや公式SNSを持つ企業の場合は、Googleアナリティクスなどの無料アクセス分析ツールを活用する方法もあります。検索ワードやリンク元、webサイト閲覧に応じた使用媒体などを分析しましょう。
またペルソナ設定にはユーザーデータの活用が重要だとお伝えしましたが、新規事業や新商品の販売の場合、活用できるデータには限りがあります。
そういった場合は、アンケートやインタビューを活用し、顧客の声を集めましょう。実店舗やオンラインショップの利用者に対し、アンケートを求めます。オンラインインタビューや座談会などを通して利用者の生の声を集めることも効果的です。
ペルソナを設定することで得られる具体的なメリットは、次の通りです。

メリット1:担当者間の共通認識が生まれる

コンテンツマーケティングの場合、基本的にはチームで動くことが多いです。コンテンツや記事の作成に関する意見が分かれた際にも、あらかじめペルソナを設定しておくことで、認識のずれを防ぐことができます。部署や会社の枠を越えてプロジェクトを進める場合には、より効果を実感できるでしょう。
また明確にゴールに向かう議論ができるため、納期や予算に関しても、効率的に進めることができます。

メリット2:顧客のニーズを理解し、必要な戦略が立てられる

明確なペルソナを設定することで、顧客が自社に求めているものが理解しやすくなります。例えば、現在シンプルで安価なところが求められているにも関わらず、種類を増やし価格を上げてしまうようなことはなくなるでしょう。
また新規顧客にアプローチする方法も、動画サイトやSNS広告、テレビCM、キャンペーンの打ち出しなど、さまざまな種類の中から、効果的な方法を見出すことができるようになります。

コンテンツマーケティングにおけるペルソナ設定の注意点

ペルソナは、適切に設定することでコンテンツマーケティングにおいて最大限の力を発揮してくれます。その一方、最初の設定段階で誤りが生じている場合、いくら考えたとしても、求めるゴールにたどりつくことはありません。
ペルソナ設定を行うにあたってのNG行動を紹介します。

想像・思い込みによるペルソナ設定

ペルソナは、あくまでデータに基づき設定する必要があります。購入者の理想像ではなく、現実的にサービスを利用したり、商品を購入したりする人物です。また、問題となるのがデータを分析する中で、少数派に目が向くケースです。例えば、靴のオンラインショップで1回に15足も靴を購入した人がいたとしましょう。企業にとっては、とても好ましい顧客です。しかし、全体から見れば、一度に15足も購入する人はレアケースです。
それよりも2足以上同時購入で10%OFFキャンペーン中の購入率が最も高くなったのは、20代女性。サイトを知ったきっかけは、Instagram広告といったデータをもとにしたペルソナ設定は、コンテンツマーケティングにおいても大いに役立ちます。どうしても、目立つ特徴に目がむきがちですが、あくまで目を向けるのは大多数です。目立つ少数派ではなく、共通点を拾い上げることが重要です。

ペルソナを設定するだけで満足してしまう

ペルソナは設定すれば終わりではありません。活用し、初めて意義が生まれるものです。データからペルソナを設定したとしても、それだけでは単なる架空の人物にすぎません。その人物は、何を考え、何に悩んでいるのか。今の決断に至るまでに、どういった背景があるのかなどを洗い出す必要があります。ここで役立つのが想像力です。ペルソナ設定は、データに基づき行うべきですが、ペルソナが次に考えることは何か?なぜこの行動をとるのか?といった部分に関しては、想像力を働かせる必要があります。

一度作ったペルソナを見直さず、使い続ける

ペルソナの設定は、年月と共に変化するものです。例えば27歳女性であれば、3年経てば30歳になります。年を重ねることで、趣味嗜好や家族構成が変化している可能性もあります。同時に、ブームや社会情勢の変化などにも敏感であるべきです。
例えば2016年と2021年を比べた場合、Facebookを頻繁に活用している平均年齢は大幅に上昇しています。また、2016年時点では、まだTikTokは日本で使用されていませんでした。ペルソナを設定する際には、常に最新の情報を取り入れることが重要であることがお分かりいただけるかと思います。

ペルソナの活用例:カスタマージャーニーの考え方

ペルソナを設定後、どのように活用すればいいかわからないとお悩みの方にお伝えしたいひとつの方法が「カスタマージャーニー」です。「カスタマージャーニー」とは、直訳すると「顧客の旅」を意味します。サービスや商品を知る→興味を持つ→調べる→購入するといった一連の流れを旅に例えた言葉です。
例としてゴールを購入と設定しましたが、スタートとゴールは、自由に設定が可能です。「1年以上前の利用客に再度利用してもらう」「無料サンプルを取り寄せた人を購入につなげたい」といった内容でも構いません。スタートとゴールを決めたら、後は、途中の具体的行動・感情を具現化するだけです。
 

  1. ペルソナを設定後、スタートからゴールまでの行動を具体的に洗い出します。
  2. 出会い、調査、購入などステージごとに分け、顧客との接点を明確にします。
  3. 行動時に発生が見込まれるポジティブ・ネガティブな感情を洗い出します。
  4. 全体を俯瞰的に見た上で、自社ができる具体的な対応策を考えます。
  5. 予算・人材確保の課題は横に置き、やるべきことを全てピックアップします。
  6. その後、現実的な判断に落とし込んでいきましょう。

ペルソナ設定事例

最後に、「BtoC」「BtoB」それぞれの具体的なペルソナ設定について解説します。

BtoCのペルソナ

BtoCの場合、前述しましたように、顧客データやアンケート、アクセス分析を元にペルソナを設定します。ユーザーのターゲットが広い場合は、独身・既婚など2パターン作成してもよいでしょう。ただし、やみくもにペルソナの数を増やしてしまうと、判断基準が曖昧になってしまうため、初期段階では2パターン程度にとどめておくことをおすすめします。

名前:Aさん
性別:男性
年齢:36歳
職業:製造業(広報担当)
年収:450万
移住地:千葉県在住、通勤時間は電車で30分
家族構成:妻(パート勤務)、息子(6歳)
経歴:学生時代はバスケ部。専門学校を卒業し、現在の会社に就職。
趣味:スマホアプリのゲーム「○○」に夢中、晩酌
休日の過ごし方:家族で出かける、または家でゴロゴロ
悩み:健康診断の結果が年々悪くなっている。運動不足による体型の崩れ
情報収集方法:youtube、twitter

BtoBのペルソナ

一方、BtoBの場合、設定すべき内容が少し変わります。例えば商品・サービスの利用有無について、話し合う相手は、同じAさんだとしても、Aさんの趣味嗜好が反映されるわけではありません。プライベートに関する情報よりも、業務に関する情報をまとめる必要があります。また、BtoBの場合は、担当者の情報に加え、会社や担当部門の情報が必要です。

【担当者の情報】
名前:Aさん
性別:男性
年齢:36歳
所属:広報
役職:係長
決裁権の有無:なし
経歴:今年4月に異動になったばかり
マーケティングに関する知識:本を数冊読んだことがある
業務に関する悩み:社員のITリテラシーが低い【会社・部門の情報】
社名:●●株式会社
業種:製造業
会社が抱える課題:一般ユーザーに情報発信ができていない、求人PRがしたい
担当部門の体制:課長、Aさん、社員1名
担当部門の業務内容:広告出稿、SNS運用、オンラインショップ運用

BtoCに比べ、全てのデータを埋めた状態でのペルソナ設定が難しいケースも考えられます。可能な限りの情報収集に努めましょう。
また、上記はあくまで一例であり、ペルソナ設定に入れるべき項目は、明確に決まっているわけではありません。社風やスタッフ数、販売目標など、必要に応じて使用してください。

まとめ:コンテンツマーケティングにおいては何より正しいペルソナを設定することが重要

今回は、コンテンツマーケティングにおけるペルソナの重要性について解説しました。現在、「ペルソナを決める」との言葉だけがひとり歩きし、曖昧な条件の元で使用されているケースは少なくありません。
文中でお伝えしましたように、実際のデータを元に客観的に設定したペルソナであれば、本来、コンテンツマーケティングにおいて、強い味方となってくれる存在です。
コンテンツマーケティングの成功の有無は、ペルソナを正しく設定できるかどうかによって決まると言っても過言ではありません。自社でのコンテンツマーケティングをお考えの際には、今回お伝えした情報をぜひ参考になさってください。
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