WEBサイトは、より多くのユーザーの目に触れることにより、価値を創出していくものです。どんなに魅力的で、読者にとって有益なコンテンツを作り、公開しても、サイトに訪れる人がいなければ、コンテンツの価値は半減してしまうでしょう。サイトに多くのユーザーを引き込むための要(かなめ)が、「キーワード」です。
キーワードとは、ユーザーがある事柄を検索する際、検索窓に打ち込む言葉(ワード)です。ユーザーが検索時に入力するキーワードを、WEBサイト内のコンテンツに含めることで、そのコンテンツを求めるユーザーに見つけやすくすることができるのです。
そこで今回は、コンテンツマーケティングにおけるキーワードの意味と、選定方法などについて、詳しく解説します。
この記事の目次
コンテンツマーケティングにおけるキーワードの意味
コンテンツマーケティングという施策において、「キーワード」はどのような意味を持つのでしょうか。それには、コンテンツマーケティングの本質に立ち返り、両者の関係性を追求する必要があります。
コンテンツマーケティングの定義と本質
コンテンツマーケティングの先駆者であり、Content Marketing Institute※1
を創始したJoe・Pulizzi 氏は、コンテンツマーケティングを、以下のように定義づけています。
「コンテンツマーケティングとは、自社が明確に顧客と位置付けるユーザーを引きつけて維持し、最終的には収益性の高い購買行動を促すマーケティング手法です。そのためには、ユーザーにとって価値があり、関連性があり、一貫性のあるコンテンツを、作成・配布することを重視して、戦略的にアプローチを図る必要があるのです」。
自社製品やサービスを一方的に売り込むのではなく、自社にとっての潜在顧客や見込み顧客が抱える課題を解決するため、彼ら・彼女らにとって有益なコンテンツを提供すること。これが、コンテンツマーケティングの本質です。
※1「CONTENT MARKETING INSTITUTE」
https://contentmarketinginstitute.com/
コンテンツマーケティングにおけるキーワードの意味
コンテンツマーケティングにおいて、良質なコンテンツの作成は、最重要課題です。では、この良質なコンテンツとは、何を指すのでしょうか。それは、前述したコンテンツマーケティングの定義の中に隠されています。
すなわち、「ユーザーにとって価値があり、関連性があり、一貫性のある」コンテンツということになります。企業がターゲットに定めるユーザーを、「ペルソナ」と呼びます。ペルソナは、自社にとって理想的な顧客という解釈が成り立つのですが、では彼ら・彼女らが何を求めているのか、正確に把握する方法は何でしょう。それさえ掴めれば、ペルソナにとって有益なコンテンツを作成することが可能になるのですが、残念ながら、ペルソナのニーズを精密に捉える方法はありません。なぜなら、ペルソナは架空の人物であり、ニーズはあくまで想像の産物に過ぎないからです。
その想像の産物を、なるべく実態に近づけるために必要なものが、キーワードに他なりません。ユーザーが検索窓に入力する語句には、何らかの意図が含まれています。キーワードからは、ユーザーの何かに対する興味や関心を読み取ることができるのです。
「誰が、いつ、どこで、何のために」、その情報を必要としているのか。そして、取得した情報によって、最終的に何をしたいのか。この思考過程は、ユーザーを深く理解する行為と同義です。
そしてこの行為により、コンテンツを有益な情報として具体化していくことができます。さらに、そのコンテンツを最適な方法で届けることにより、ユーザーに効果的に働きかけ、彼ら・彼女らの感情を波立たせ、行動変容を促すことに繋がるのです。
「検索意図」を理解する
ユーザーがキーワードを打ち込んで、何かについて検索しようとした時、その行為には、何らかの意図が隠されています。それは、「検索意図」と呼ばれ、「検索クエリ」とも称されます。
この検索クエリは、ユーザーが取るであろう行為から、いくつかに分類することができます。つまり、「~を知りたい」=KNOWクエリ、「~へ行きたい」=GOクエリ、「~ したい」=DOクエリ、「~を買いたい」=BUYクエリの4つです。
KNOWクエリ
KNOWクエリとは、ユーザーが「何らかの情報をについて知りたい」、という意図があると解釈する検索キーワード分類です。例えば、「Photoshop 画像加工 使い方」などの検索キーワードが、これにあたります。このKNOWクエリによる検索の場合、ユーザーはその検索に対する解答を求めています。従って、コンテンツの作成においては、「検索キーワードに対する答えになっているか」や、「事実に基づかない情報を含まず、正確な情報が分かりやすく説明されているか」という点が重要になります。
因みに、KNOWクエリに関連した検索キーワードは、自社がユーザーからの問い合わせや資料請求、製品・サービスの購入などをコンバージョン(CV)に設定している場合、直接CVには繋がらないケースが多いようです。ただKNOWクエリは、他のクエリと比較しても検索回数が多いため、企業の存在を認知させるというブランディングには貢献していると言えるでしょう。
GOクエリ
GOクエリは、ユーザーがある特定されたWEBサイトに「行きたい=訪問したい」という意図がある、と捉える検索キーワードのことであり、「AMAZON ログイン」
などのように、特定されたサイト名が含まれる検索キーワードを指します。検索窓には、具体的なサイト名、企業名、商品名などがダイレクトに打ち込まれるため、「指名検索」などとも呼ばれます。
DOクエリ
3つ目のDOクエリは、ユーザーが、ある特定の行為を「やりたい」と意識した時に使用される検索キーワードです。例えば、「サーフィン 方法」などです。このDOクエリの検索意図をもって検索するユーザーは、ある行動を起こすことを前提としているため、企業側にとっては、コンバージョンを創出する機会が得られることになります。ただし、それは競合他社にとっても同じことであり、多額の費用を投入して広告出稿する企業も多いようです。つまりはその分、この検索キーワードで、SEO対策として検索結果で上位表示させることは難しい、ということになります。
従って、DOクエリへの対応策としては、まずKNOWクエリ関連のキーワードを含むコンテンツを、自社サイト内に豊富に用意します。次に、なるべく多くのユーザーを訪問させてから、DOクエリ関連のキーワードを含むコンテンツへと誘導すると良いでしょう。
BUYクエリ
4つ目のBUYクエリは、ユーザーがある特定の製品・サービスを「購入したい」という意図を持っているとみなす検索キーワードです。例えば、「エアコン 10万円以下」などの検索キーワードです。
このBUYクエリも、DOクエリと同様に、検索の後には、何らかの行動(購買)を起こすことを前提としており、高いコンバージョン率が見込めます。
検索クエリにおける「顕在意図」と「潜在意図」
ユーザーが何かを検索する時、そこには、表層的な意図=顕在意図と、深層に潜んでいる意図=潜在意図とが存在します。
顕在意図は、表面的な意図を表しており、検索窓に入力されたキーワードから容易に推測できるものです。これに対して潜在意図は、一見して検索キーワードからは読み取れない、深層的な意図です。
例えばユーザーが、「Photoshop やり方」という検索キーワードを用いて、検索行動に出た場合、顕在意図は、「Photoshopについて知りたい」というKNOWクエリが簡単に見て取れます。そしてもう一歩踏み込むと、そこには潜在意図が隠れており、「Photoshopをマスターしたい」というDOクエリに気付くはずです。
さらに、この「Photoshop やり方」を深掘りすると、その先には「Photoshopで画像加工技術を習得し、オペレーターとして就活したい」という潜在化した意図が潜んでいるかもしれません。
顕在意図は、海面に突き出た氷山の一角であり、潜在意図は海中に沈んでいて見えない、氷山の本体とみなすとイメージしやすいかもしれません。ただこれについては、「それは、単なる想像に過ぎないのでは?」と指摘する向きもおありでしょう。確かに、「Photoshop やり方」というキーワードで検索した人が、皆、オペレーターとして就職を希望している、とは考え難いですね。
有効なビジネスのメソッドとして、「仮説を立てて検証する」という手法があります。これは、未知の事業に着手する際、最初に仮説を設定し、その次にデータを分析して検証する、というものです。データの一つ一つは、情報の断片に過ぎず、それらを個別に眺めていても、らちが明きません。しかし、自ら「これは、こういうことではないか?」という仮説を立て、後からデータを活用することで事実に近づけていくのです。ストーリー仕立てにすることにより、バラバラに存在していたデータはお互いに関連付けられ、新たな事実が姿を現すかもしれません。
これは、コンテンツマーケティングを遂行する上でも同様であり、はじめにユーザーについての仮説を立て、その後に検索キーワードなどのデータを解析し、仮説の検証を行います。想像力が続く限り、仮説は何本でも立てることができ、そのたびに検証作業は行われることになります。この行程が繰り返されるうちに、キーワードの背景にある物語が見えてくることでしょう。そうすることにより、ユーザーへの理解はさらに深まり、より具体的なコンテンツの作成に活かすことが可能になるのです。
キーワード選定の具体的な手順
ではここからは、キーワード選定における具体的な方法について、順を追って見ていきましょう。
ユーザーの検索意図に注目する
キーワード選定において、全ての起点が「ユーザーの検索意図を把握する」ことになります。ユーザーがあるテーマについて、検索行動を起こす際、実際に検索窓に打ち込む言葉が検索意図であり、検索クエリです。これらから、コンテンツを届けるべきユーザー、すなわちペルソナが何を課題として抱え、何を知りたがっているのか類推することができるのです。ペルソナの検索クエリを正しく把握できれば、ニーズに沿ったコンテンツ施策を遂行できるでしょう。
上述したように、検索クエリは、「KNOWクエリ」、「GOクエリ」、「DOクエリ」、「BUYクエリ」の4つに分類できます。その一方で、別の角度から検索クエリをカテゴライズする考え方もあります。
Google Research の研究員である Andrei・Broder氏は、自身が発表した研究結果※2において、検索クエリを以下の3つに分類しています。
ナビゲーショナルクエリは、特定のサイトへ訪問したい、という意図が前提としてあります。他の2つのクエリとは違い、ユーザーは事前に周知しているサイト名を入力してサイトを訪れ、それから改めて別のアクションを起こすという特徴があります。
ナビゲーショナルクエリのキーワードの例としては、「amazon」、「youtube」、「Facebook」などが挙げられます。検索語句が、1語で完結しているケースが多いようです。
b.情報収集型=Informational (インフォメーショナルクエリ)
インフォメーショナルクエリは、ユーザーがある事柄や事象を調べる意図で検索されます。SEO対策としては、インフォメーショナルクエリをマークして上位表示させることにより、潜在顧客のサイト流入を促し、ブランドの認知を向上させる効果があります。
ユーザーが何かの情報について知りたいと思い立った時、インフォメーショナルクエリが使用されます。ユーザーの検索する目的が、「JavaScript についての情報が欲しい」とするなら、「JavaScriptとは」や、「JavaScript 操作方法」などのクエリで検索することが予想されます。
このクエリに対応するコンテンツとして、サイトを訪れたユーザーに、 「JavaScriptとJavaとの違い」や、「JavaScript フロントエンジニアの求人」などの情報を用意しておくと良いでしょう。
c.取引型=Transactional (トランザクショナルクエリ)
トランザクショナルクエリによる検索は、ユーザーの「製品を購入したい」、あるいは「製品についての資料を請求したい」などの意図が読み取れます。従って、サイト内でのコンバージョンに結び付きやすい、という特徴があります。
例えば、ユーザーが検索窓に「youtube」と入力したとします。キーワードがその一語のみの場合、ユーザーの検索意図は、youtubeサイトへ訪問することです。「時間があるので、何か動画を見たいと思ったけれど、何を見たいかは今思いつかない。取りあえず、Youtubeサイトへ行って考えよう」という意図で検索したことが推測できます。この場合は、youtubeサイトを訪れることが目的となるため、検索クエリは、「案内型」ということになります。
別の例で言うと、ユーザーが検索窓に、「腸活」というキーワードを入力したとしましょう。そのワードの後に続く言葉が何であるかによって、検索意図は全く異なるのです。「腸活 方法」と、「腸活 ランキング」では、隠れた意図が違ってきます。前者は、腸活についてあまり知識のない人が、腸活そのものについて、あるいは腸活の効果について知りたいという、「情報収集型」の検索クエリに分類されます。一方後者は、腸活にお薦めの健康食品や、資料請求などが目的の「取引型」の検索意図が垣間見えるのです。
※2 「A taxonomy of web search」
https://www.cis.upenn.edu/~nenkova/Courses/cis430/p3-broder.pdf
ユーザーの課題を自社商材で解決できるか
自社サイトに訪問してきたユーザーに、最終的に見込み顧客(リード)になってもらうためには、ユーザーが抱える課題と、自社が取り扱う製品・サービスとを照らし合わせ、その課題を解決できるか否かを考慮する必要があります。
自社が扱う商材と関連性の低いキーワードを設定してしまうと、折角ユーザーがサイトに訪問しても、ただコンテンツを閲覧しただけで、離脱されてしまうでしょう。これでは、リードの獲得はおぼつかず、その先のコンバージョンにも繋がりません。
先程の例で、自社が製薬メーカーで、腸内活性化を促す健康食品を製造・販売しているなら、「便秘」や「軟便」など、ユーザーが抱える悩みと自社の製品・サービスとを擦り合わせ、コンテンツとして採用するべきキーワードを設定します。
候補となるキーワードを洗い出す
コンテンツ作成の参考になる、適切なキーワードを選定する上で、まずは候補となりそうな言葉をなるべく多く洗い出してみましょう。
効率よく候補となるワードを検出するには、ツールを利用すると良いでしょう。
「Google 広告キーワードプランナー」というツールにキーワードを打ち込むと、キーワードの候補や月間の検索ボリュームなどを調べることが可能です。
ロングテールキーワードに注目する
キーワードの月間の検索件数を、「検索ボリューム」と呼びます。検索ボリュームは、以下の3つに分類できます。
a.ビッグキーワード
月間検索件数が、10,000以上のキーワード
10,000~100,000:「腸活 とは」
b.ミドルキーワード
月間検索件数が、1,000~10,000のキーワード
1,000~10,000:「腸活 ダイエット」、「腸活 食べ物」、「腸活 やり方」
c.スモールキーワード
月間検索件数が、1,000以下のキーワード
1,000以下:「腸活 効果ない」、「腸活 飲み物」、「腸活 食材」、「腸活 食事」、「腸活 方法」など
上記の例から分かるように、ユーザーの検索意図が明白なのは、ビッグキーワードよりも、ミドルキーワード、スモールキーワードです。
ロングテールキーワード
ミドル・スモールキーワードは、ビッグキーワードほど検索ボリュームは多くはありませんが、競合性は低いと言えます。因みに、「腸活 ダイエット」や「腸活 食材」のように、月間検索件数が10,000を超えるビッグキーワードを軸として、複数の単語で構成されたキーワード、ことにスモールキーワードを、「ロングテールキーワード」と称します。
「ロングテール」とは、マーケティング用語で、主力の商品の売上合計よりも、
ニッチな商品のそれが上回る現象を指します。
縦軸を販売金額、横軸を商品数としてグラフを作成した際、販売金額が高い順に左から右へと並べると、販売額が少ない商品群が長い尻尾のように見えることから、ロングテールと呼ばれるようになりました。
ロングテールキーワードは、ユーザーの検索意図がはっきりしていることから、CVR=コンバージョン率が上がりやすい傾向にあります。単に「バッグ」と入力して検索するよりも、「バッグ 新作 通販」と打ち込んで検索する方が、検索回数は減少しますが、「このユーザーは、新作バッグを通販で購入しようとしている」と推測できます。ユーザーの意図が明確に読み取れるということは、ユーザーのニーズが顕在化していることを意味し、つまりはCVRの向上に繋がりやすいということになります。
また、ロングテールキーワードは、複数の語句で構成されているため、単一語句よりも検索される回数は少ない分、競合サイトが狙っていないキーワードと言えます。従って、競合が使用しやすいビッグキーワードよりも、検索結果では上位表示されやすいということになります。
キーワードの絞り込み
キーワード候補がある程度、収集できたら、コンテンツマーケティングの目的と、自社がターゲットとするペルソナを思い出してください。
ユーザーの検索行為の裏には検索意図があり、それは「案内型」、「情報収集型」、「取引型」の3つに分けられることは既に述べました。そしてそのうち、キーワードの絞り込みにおいては、情報収集型と取引型が重要になります。
「腸活」、「腸活 やり方」は、情報収集型のキーワード、「腸活 ダイエット」、「腸活 食材」などは、取引型のキーワードとして分類できます。情報収集型のキーワードは、検索ボリュームは多いのですが、このワードで検索してサイトを訪れたユーザーは、知りたいことを調べたら、さっさと直帰する傾向が強いようです。
これに対して取引型キーワードは、通常はビッグキーワードよりも検索ボリュームは少ないようですが、ユーザーが何をしたいのか、ニーズを容易に読み取れるため、購入に繋がりやすいのです。自社のコンテンツマーケティングの目的に、サイトの流入や集客ではなく、問い合わせ件数やダウンロードコンテンツの請求数の獲得、購入数の増加などがコンバージョンとして設定されているなら、取引型キーワードを意識してください。
まとめ:自社のコンテンツマーケティングの目的を念頭に置いてキーワード選定を行う
今回は、コンテンツマーケティングにおけるキーワード選定について、あらゆる角度から考察しました。
ペルソナ
コンテンツマーケティングにおいて、良質なコンテンツの確保は、重要なポイントですが、「誰にとって良質か」という疑問は当然湧いてくるはずです。そこで登場するのが、「ペルソナ」という概念です。
マーケティングにおいて、ペルソナとは、自社にとってターゲットとする顧客、すなわち理想の顧客像を意味します。つまり、良質なコンテンツとは、ペルソナにとって有益な情報と言い換えることができるのです。
では、ペルソナは何を求めているのか、ペルソナのニーズを把握する上で、大切な役割を担うのが、キーワードの存在です。
キーワードの検索意図
あるユーザーが、検索機能を使って何かを調べようとした時、検索窓に入力する単語を指します。
キーワードには、ユーザーの検索意図が隠されており、この検索意図は、検索クエリとも称され、ユーザーニーズを捉える上で欠かせない要素の一つです。
検索クエリは、
- 「~を知りたい」=KNOWクエリ
- 「~へ行きたい」=GOクエリ
- 「~ したい」=DOクエリ
- 「~を買いたい」=BUYクエリ
の4つに分類することができます。これらのクエリを理解することにより、ユーザーがいつ、どこで、何を欲しがっているか、また何をやりたがっているか、おぼろげながら見えてくるでしょう。
検索クエリは、「顕在意図」と「顕在意図」という、2つの側面から眺めることができます。
例えるなら、顕在意図は海面に突き出た氷山の一角であり、潜在意図は海中に沈んでいる氷山の本体と言えるでしょう。
コンテンツマーケティングにおいて重要なことは、潜在意図に目を向け、想像力を働かせて仮説を立て、データを用いて検証することです。
この作業を繰り返すことで、ユーザーを深く理解し、良質なコンテンツの作成を具体化することができるのです。
キーワード選定においては、ユーザーの検索意図を把握することが、全ての作業の出発点となります。
Google Research の研究員である Andrei・Broder氏は、検索クエリを
- 「案内型=ナビゲーショナルクエリ」
- 「情報収集型=インフォメーショナルクエリ」
- 「取引型=トランザクショナルクエリ」
の3つに分類しています。
検索意図がある程度把握できたら、実際にキーワードを収集していきますが、その時に欠かせない視点が、
「ユーザーの課題を、自社の商材で解決できるか」
というものです。
この視点を欠いたまま、キーワードの選定を行ってしまうと、ユーザーが自社サイトに訪問しても、すぐに離脱されてしまう恐れがあります。
コンテンツマーケティングの施策の目的が、企業の認知やブランドの向上である場合はそれでも構いません。
ただ、リードの獲得やその先のコンバージョンにまで繋げるには、ユーザーが抱える悩みと、自社の製品・サービスとを照らし合わせ、キーワード選定を行う必要があるのです。
キーワード候補の洗い出し
候補となるキーワードは、ツールを利用して効率よく、大量に洗い出してください。
キーワードは、検索ボリュームに応じて
- ビッグキーワード
- ミドルキーワード
- スモールキーワード
に分けられます。この中で、スモールキーワードは、ロングテールキーワードとも呼ばれ、ユーザーの検索意図を明確に読み取ることが可能です。
終わりに
ロングテールキーワードは、ユーザーの検索意図が読み取りやすく、その分、ニーズが顕在化しており、このワードをコンテンツに含めることで、検索結果における上位表示も期待できます。
一通り、キーワードの洗い出しが終わったら、次はワードの絞り込みですが、この過程で重要なことは、自社のコンテンツマーケティングの目的に立ち返ることです。
施策の目的が、サイトへのユーザーの流入増、あるいは企業ブランドの向上であるなら、情報収集型のキーワードを選びましょう。
その先の、問い合わせ件数や購入数の増加など、コンバージョンまでを狙っているなら、取引型のキーワードを選定してください。
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