コンテンツマーケティングにおいて記事作成をライターに依頼する理由とメリット

PCに集まる小さな人間たちのイラスト

マーケティング手法の一つである、コンテンツマーケティングという施策は、コンテンツの作成に始まり、ユーザーへの継続した情報発信によるリードの育成、顧客の購買行動への誘導、購買後のSNSでの口コミ拡散など、業務内容は多岐に渡ります。

その中でも、オウンドメディアを担当する方にとって、最初の関門が、webサイトで公開するコンテンツ、基本となるコラム記事の執筆ではないでしょうか。

コンテンツマーケティングを始めた当初は、各部門の担当者に記事作成を頼んだり、多少の文才があれば、自ら筆を執ったりと、コンテンツの確保に奔走されたことでしょう。

ところがこれが、自社メディアを開設してから3か月、半年、一年と経過するうちに「ネタ切れ」となり、コンテンツの配信も尻つぼみとなって、挙句はサイトの閉鎖にまで追い込まれてしまう、というケースも見られます。

そこで、人的リソースを補う意味で、外部のライターに記事の執筆を依頼する、という選択肢が出てくるのですが、ただお金を払って、ライティングを代行してもらうだけでは、こちらが望んだ成果物は期待できません。

ライターや仲介する代行会社の選定にも、おのずとコツというものが存在します。

今回は、記事作成を代行するライターにスポットを当て、ライターに仕事を依頼する理由とメリット、依頼する上でのポイントなどについて、詳しく解説します。

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この記事の目次

ライター選びは施策の本質を押さえて

外部のライターを探す時、どの点に注意して依頼をかけるべきでしょうか。
一言にライターと言っても、色々なタイプが存在します。
こちらの意図とはかけ離れた文章を書かれても、コンテンツとしての役割は果たしません。
それを防ぐ意味でも、文章を依頼する側が、コンテンツマーケティングの意味をきちんと理解し、施策の目的を達成する記事のイメージを、ライターと共有することが大切になります。

まずは、コンテンツマーケティングの定義と本質について、確認しておきましょう。

コンテンツマーケティングの定義

CONTENT MARKETING INSTITUTEの創設者にして、コンテンツマーケティングの第一人者としても有名なJoe・Pulizzi氏は、コンテンツマーケティングを以下のように定義しています。

「コンテンツマーケティングとは、価値のある一貫したコンテンツを作成・配布することに焦点を当てた、戦略的なマーケティングアプローチである。明確に定義されたオーディエンスを引き付けて維持し、最終的には収益性の高い購買行動を促すことを目的としている」。
この定義から、コンテンツマーケティングの本質が浮き彫りになります。

コンテンツマーケティングの本質

つまり、ターゲットとする顧客に対し、彼ら・彼女らにとって価値のあるコンテンツを継続して提供することにより、自社の存在に気づいてもらい、自社の製品・サービス興味を抱かせ、最終的には購買行動を促すことです。、

さらに昨今では、商品・サービスを購入した顧客が、自社への「ファン」となり、自社製品・サービスの評判を拡散してくれるという、口コミ効果が狙えることが明らかになりました。これにより、自社ブランドを向上させることに繋がり、新規顧客の獲得と、既存顧客のLTV(Life Time Value=顧客生涯価値)を最大化することも可能になったのです。

問題は価値のあるコンテンツを継続して提供できるか

コンテンツマーケティングに着手している方であれば、施策のメリットについては、すでにお気付きになっていることでしょう。

メリットについては、上記で述べた効果に加え、広告費の低減、コンテンツの資産化など、色々と挙げることができます。

ただ、物事の長所と短所とが表裏一体であるように、コンテンツマーケティングにも、デメリットは存在します。施策の本質を見れば分かるように、ターゲットが求める情報とは何かを正確に見定め、コンテンツに反映させることは容易ではありません。

「価値のあるコンテンツ」の確保は簡単ではない

自社の製品やサービスについては、熟知している社員は多くいるでしょう。
ことに、B to Cビジネスにおいて、例えば化粧品や健康食品であれば、商品を利用することで得られる効果、成分など、社内の人員が技術的な知識を駆使して記事を書くことはできるでしょう。しかしそれは、本当にターゲットとする顧客が望んでいる内容でしょうか。

化粧品メーカーであるポーラは、「MIRAIBI」※1というオウンドメディアを運営しています。このサイトでは、「Feature」、「Beauty」、「Style」、「Culture」などのカテゴリーに分けて、コラムを掲載しています。これらの記事のラインアップを見て気付くのは、必ずしも、同社の主力商品である化粧品に関連付いた内容ばかりではない、という点です。

例えば、「Style」に載せている記事には、タイトルが「美しくなるためのフードダイアリー」となっており、人気のビューティーライターが自身の食日記を取り上げています。中身は、体に良い食べ合わせのコツや、手抜きしたい日の簡単レシピ、気になるレストランの紹介など、一見、化粧品とは関係がありません。

ただ、このオウンドメディアのコンセプトは、「現代を生きるすべての女性に美しさの糧となる気づきを」であり、「美」というものを、健康や食など、生活全般で見つめ直す姿勢が、読者の共感を集めています。

また、扱う商品がコスメや化粧品である以上、これ見よがしな効能をうたい、成分についても技術的な説明を多用する記事があってもおかしくありませんが、そのようなコラムは見当たりません。

読者の中には、今は同社の商品を利用していない消費者も多くいるでしょう。だからといって、そのような読者に向けて、自社製品を売り込むような記事ばかりを配信していては、サイトへの訪問者は減少してしまうでしょう。

記事はどれも、読みやすくて面白く、読者はコラムを読むうちに、「美」に対する意識を高め、同社の製品にも、いつの間にか興味を抱くようになるでしょう。

コンテンツマーケティングをすべて内製化しようとすれば、当然、記事も社員が本業と兼務して、持ち回りで執筆することになりますが、質の高い記事を確保しようとすれば、それも難しくなるでしょう。

※1 ポーラ化粧品「MIRAIBI」
https://miraibi.jp/category/style

コンテンツを継続して提供することの難しさ

コンテンツマーケティングの本質では、もう1つ、大事なポイントを示唆しています。それは、ターゲットとする顧客が欲しがるコンテンツを、「継続して提供する」ことです。

既にお気付きのように、コンテンツマーケティングは、効果が現れるまでに時間のかかる施策です。潜在顧客を1人でも多く集め、見込み顧客に育て、購買行動を促すには、早くて半年から1年、長くて数年を要する場合もあります。
そうなると、コンテンツマーケティングを実施するには、社内に何人かの専任者と、しっかりとした体制の構築が欠かせません。

そうは言っても、大手企業ならともかく、中小企業であれば、中々それだけの人的リソースを確保するのは難しいかもしれません。

なぜ、コンテンツ記事をライターに依頼するのか

「価値のあるコンテンツ」の確保と、「継続したコンテンツの提供」は、コンテンツマーケティングにおいて、核となる業務ではありますが、そのすべてを内製化するのは中々に困難です。

そこで業務過程の一部でも、外部の業者に任せるという選択は賢明です。一般的には、記事の作成と、場合によってはSEO対策までも含めたサービスを行う、外部のコンテンツ制作業者、あるいはコンサルティング会社を選ぶことをお薦めします。

ライターを外注するメリット

この項では、記事作成を外部のライターに依頼するメリットについて、詳細に見ておきます。

時間を他の業務に振り分けられる

オウンドメディアのコンテンツ制作を手掛けている方であれば、ご自身で記事を執筆したことはおありでしょう。

自らが精通している分野ならば、さほど苦労せずとも記事は執筆できるでしょう。しかし、あまり自分が知見を持たない領域であると、ネット検索や文献を紐解いて、調べながら執筆しなければならず、それ相応に時間が必要になります。

大手企業であれば、経費と人員を十分に補填することができるでしょう。ただこれが中小企業であると、限られた人数で業務をこなさなければならず、担当者が記事の作成だけに勤務時間の大半を割くことは不可能です。

外部のライターに、記事作成を代行してもらうことで、貴重な時間を、コンテンツのネタ集めなどの企画立案やSEO対策など、他の業務に費やすことができるでしょう。担当者は、自社サイトの運用全体を、俯瞰した立場で見通す、ディレクターに徹することが可能になるのです。

記事を大量に作成できる

コンテンツマーケティングの担当者に、どんなに知識とスキルがあったとしても、執筆できる記事の本数には限りがあります。

外部ライターに記事代行を任せれば、同時に複数の記事の作成を依頼できます。短期間に、大量の記事が必要な場合などは、クラウドソーシングを利用して、安価に記事を確保するという選択肢もあります。

ただし、クラウドソーシングのサービスで募集をかけると、書き手は初心者からベテランまで、クオリティにはばらつきが生じるので、納品された記事は、担当者が必ず目を通しておくようにしてください。

良質な記事を安定して確保することが可能

オウンドメディアに掲載する記事には、読者に評価される文章力が必要になります。個人のブログとは異なり、ただ単純に文字を埋めればよいというものではありません。

文章力はもちろん、SEO対策を意識したキーワードに配慮し、文章の構成に腐心するなど、様々なスキルが求められます。

それにはやはり、プロのライターのスキルと経験が必要になります。前述したライター専門業者に依頼すると、文章作成に優れたライターや、専門知識を持ったライターが執筆します。

また、執筆後の校正・校閲、ファクトチェックなども、専門家が監修している業者もあるので、記事の質を担保することができます。

どんな記事コンテンツを求めるかで依頼先が異なる

一般企業にお勤めの方であれば、ライターという存在とはあまり接点がないかもしれません。従って、実際にライターに記事の執筆を依頼するには、代行会社に相談して、きちんとした成果物を提出できる会社を選ぶことをおすすめします。

この記事作成代行会社は、クラウドソーシングを利用したものと、ライター専門業者の2つのタイプに分けられます。どちらを選ぶかは、どのような記事を望んでいるかによって決まってきます。

大量の記事を安価に確保するならクラウドサービスを利用

ある程度まとまった量の記事を、短期間で確保したい、あるいは安い費用で抑えたい、というのであれば、クラウドソーシングを利用したサービスを利用されるとよいでしょう。

クラウドソーシングでは、本職のライターはもちろん、現役の会社員や学生、主婦といった「にわかライター」など、多くの執筆者が登録しています。

品質は別として、短期間に大容量の記事コンテンツを得たいのであれば、クラウドソーシングの活用は、手っ取り早いといえるでしょう。しかし、登録者はプロから素人まで玉石混交ですので、記事の質はバラバラです。

クライアントの要求に応じて、記事の質を一定基準、保障する業者もありますが、それ相応に費用がかかることは頭に入れておいてください。

記事の質とそれ以上のサービスを望むなら代行業に依頼する

一方、ライター専門業者は、専門性を備えた有資格者や 、実績が豊富なライターを採用しています。また、執筆した文章を、校正・校閲などのチェックを行った上で納品する会社が多いので、一定した、質の高い文章を望んでいるのであれば、こちらを利用されると良いでしょう。

さらに、「折角、外部に仕事を依頼するのなら、記事作成にプラスアルファしたサービスが欲しい」という向きには、希望に見合う業者を選定することを推奨します。例えば、全研本社が運営するキャククルは、記事作成はもちろん、そこから派生するコンテンツマーケティングを支援する事業を展開しています。市場調査から戦略設計、クライアントの強みを分析した上でのポジショニングメディアの構築と運用、webコンサルティングまで、一気通貫でのサービスを提供しています。

ライティングを依頼する前に行っておくこと

外部のライターに、記事執筆を発注する前に、あらかじめ済ませておくべきことが2つあります。

ペルソナの設計

「ペルソナ」とは、ラテン語の「Persona」から由来した言葉で、本来は役者が被る仮面を意味していました。そこから派生して、俳優が演じる「役柄」、さらには「性格・人格」を指すようになりました。

マーケティングにおいては、企業が商品開発をする場合、ターゲットに設定する人物像をペルソナと名付けました。

なぜ、ペルソナが必要なのでしょうか。
それは、地球上のどこにも、万人が満足する商品・サービスなど存在しないからです。

無数の消費者の中から、最大公約数的な意見を抽出し、属性や性格・趣向など、できる限り具体的に肉付けすることで、その人物が何を求め、どうすれば自社の製品・サービスで満足するのか、そのイメージが浮かび上がってくるのです。

コンテンツマーケティングにおいては、コンテンツを届けるターゲットのペルソナを設計することにより、効果的にコンテンツ制作を行うことが可能になります。

また、記事コンテンツの制作を、外部のライターに委託する際は、ペルソナを正確に伝えることで、クライアント側が望んだコンテンツを手にするためには、必須の要件と言えるのです。

コンテンツマーケティングの戦略策定

ビジネスは時折、「戦い」に例えられます。
実際の戦場とは違い、実弾が飛び交うことはありませんが、真剣勝負であることに変わりはありません。

戦いの本質は、勝負に勝つことです。それには、戦術と戦略が不可欠であり、これはビジネスにおいても共通のファクターです。

戦術は、戦場での実践的な戦い方であり、コンテンツマーケティングにおける具体的な手法と同じです。

一方、戦略は、戦いに勝つための総合的かつ長期的な策略であり、戦術と比較して、より大局的な意味合いを持っています。

地図を広げて、目的地を定めることが戦略です。その目的地を目指して、どのような手段を用いて(徒歩なのか、車かなど)、どのようなルートを通るかを選択すること、これが戦術といえるでしょう。

コンテンツマーケティングを実施するには、この戦略の策定がとても大切なのです。

社内に、施策に携わる専任者が複数人いる場合、この戦略がないとコンテンツを発信する方向性を見誤ってしまいます。記事のライティングを、外部のライターに代行させるのであれば、コンテンツ戦略をしっかり定めて伝えることで、成果物としての記事のイメージを共有することが可能になるでしょう。

コンテンツ作成代行会社を選ぶポイント

先に触れたように、ライティングをライターに依頼する場合でも、実際は代行会社を通しての依頼となることがほとんどです。

ここでは、実際に代行会社を選定する上でのポイントについて、詳しくご説明しましょう。

コンテンツの制作体制は構築されているか?

御社が、これから記事のライティングを依頼しようと検討している会社は、どの程度の規模と制作チーム体制を持っているか、しっかりと把握されているでしょうか。

なぜなら、代行会社によっては、発生した案件ごとにクラウドソーシングでライターを募る会社と、社内に専属ライターや専門家を抱えている会社とに分かれるからです。

前者であれば、記事の質はそれなりですが、大量の記事を安価に頼むには適しています。後者であれば、記事の質は担保されますが、記事単価が上がります。

どちらも一長一短と言えるのでしょうが、あくまで自社のコンテンツマーケティング施策の状況を見つめ直して、依頼先を選定するようにしてください。

そして、自社の取り扱う商材が、医療や美容、健康などに関連するものであるなら、クラウドソーシングを利用した記事作成代行サービスは、あまりお薦めしません。

もし、事実に基づかないデータが記事の内容に含まれていたり、薬事法など、法律に抵触する表現が使用されていたとしたら、自社がどのようなトラブルに見舞われるか、想像もつかないからです。

成果物のイメージを事前に決めておく

コンテンツマーケティングにおいてのコンテンツは、文章主体のブログ記事、動画、音声、ダウンロードコンテンツとしてカテゴライズされるホワイトペーパーやeブック、ランディングページ(lp)など、多岐に渡ります。

依頼するコンテンツが、文章主体のコラム記事などであれば、自社の商材に関連した読み物的なものか。もしくは、専門性のある技術性の高い内容なのか。

文体は、さっくりと読める、口語調のものか。あるいは、専門家が読んでも納得する硬質な文章かなど。打ち合わせの時には、共通イメージをより具体的に伝えることがとても重要になります。

これは、成果物が動画や音声、写真やイラストを多用したダウンロードコンテンツであると、もっと用意周到に準備する必要があるでしょう。

絶対に、「最初の顔合わせだけでして、あとはお任せ」的な依頼の仕方は避けてくください。細心の注意を払った準備と、イメージのすり合わせは回数を重ねることで、成果物は想像通りの仕上がりに近づいていくことになるのです。

まとめ:記事作成はプロに任せて担当者は業務に専念

Webサイトを運営する上で、読者を魅了する記事コンテンツを定期的に確保することは、重要な業務の1つです。

しかし、担当者が記事の作成まで手掛けようとすると、必要以上に時間がかかってしまい、本業がおろそかになってしまう危険があります。

そこで、記事の執筆は外部のライターに依頼することにより、担当者はコンテンツのアイディアやサイトの企画、SEO対策など、自社のオウンドメディアの全体を見通して、ディレクション業務に専念できるでしょう。

弊社では、紙媒体や企業サイトのコンテンツにおいて、インタビュー記事からSEO記事に至るまで、網羅的に制作できるライターネットワークを構築しています。

また、医師や弁護士など、専門家による監修、編集・校正・校閲のプロによる、記事の品質保持を心掛けております。

高品質のコンテンツを、安定的に必要とされている企業の担当者の方は、一度、ご検討ください。

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大学卒業後、新聞社に勤務。企業へのインタビュー記事作成業務を経たのち、広告制作会社に勤務。退社後は、フリーランスのライターとして活動中。得意分野は、ビジネス、マーケティング、各種マーケットリサーチなど。
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