コンテンツマーケティングにおける企画書とは?/施策の導入方法や戦略など、提案書の作り方を解説

ノートに文字を書いている腕

企業のマーケティング、及び広報・宣伝部門の方々は、効果的なマーケティング手法について探るべく、日々、アンテナを張り巡らしていることでしょう。

情報に敏感な方なら、既に「コンテンツマーケティング」については、その効果についてはお聞き及びかと思います。「是非、我社でも導入・実践したい」と意欲を示されている方も、少なからずいらっしゃるでしょう。

ただ、企業の事業計画というものは、起ち上げから運用まで、自分一人でこなすことはできません。他部門に渡り、コンセンサスを取付け、複数の人々との情報共有が欠かせません。何よりも、上席に対して稟議を上げ、決済をもらわなくては、どんなに優れた企画でも実現は不可能です。

コンテンツマーケティングという施策は、自社がターゲットとして定める顧客に対し、コンテンツの力で働きかけることから始まります。コンテンツを継続して発信することにより、顧客接点を拡大し、顧客の購買意欲を高め、最終的には購入行動を取らせることを目的としています。

言葉で表せば簡単に聞こえるかもしれませんが、社内で実践に移すとなると、担当者一人の力では思うに任せません。当然、各部門を跨いで多くの人々の協力が必要ですし、記事や動画などのコンテンツの作成、分析業務などを外部へ発注するのであれば、上席の予算の承認が必須となります。

組織内である事案を立案し、実行するまでには、複数人の意思の疎通と決済承認が求められる訳ですが、その橋渡し役を果たすのが「企画書」です。

「企画書なら、これまでに何回も書いてきたよ」と思われる方、ちょっとお待ちください。確かに、企画書には書き方にセオリーがあり、手順を踏まないと、こちらの意図が伝わらず、事案が頓挫してしまうこともしばしばです。クライアントへの企画の提案の際、企画書の作成で苦労した方も多いはずです。

しかし、コンテンツマーケティングの何たるかを相手に伝えるには、そのセオリーを踏んだ上で、さらに加えるべきポイントが存在するのです。

今回この稿では、コンテンツマーケティングを実現するために、作成するべき企画書のコツについて、詳しくご説明します。

この記事の目次

コンテンツマーケティングを実現するための文書には3種類ある

企業や団体など、組織内で事案を進めるためには、しかるべき文書が重要になります。社内でのコンセンサスを取り交わし、上席から決裁を受けるための「企画書」。ある仕事を外部企業へ依頼する際、先方の担当者へ渡す「RFP=提案依頼書」。こちらからのRFPを理解し、こちらの意図する要件を満たすサービス内容を提示する「提案書」の3つです。これら3つの文書のうち、企画書については後述しますので、この項ではRFPと提案書について、簡単に触れておきます。

提案依頼書=RFP

企業内で、新しいシステムの導入を検討する際、よく聞かれるのが、「RFP」という用語です。これは日本語に訳すと、「提案依頼書」という意味合いになります。発注側企業のシステム部門の担当者が、システムベンダーに対して、システム設計・構築を依頼する時に、自社のシステムに必要な要件、現状の課題と解決した場合の状況を詳細に示すドキュメントです。

仕事を依頼する企業に対し、提供する施策の内容、スケジュール感、概算的な費用など、提案書にまとめてもらうための資料となる文書です。

提案書

提案書は、仕事の依頼先企業が、RFPを受けて読み込み、発注側の課題解決策を提示するための書類です。

提案書には、提案のコンセプト、客観的なデータに基づく外部要因と課題、提案理由と目的、具体的な施策、施策が実現した場合のメリット、スケジュール、概算費用などが盛り込まれています。

コンテンツマーケティングの企画書を作成する際のポイント

組織において、事業案件を立案し、各関係部署の同意を取付け、上席の決裁を仰ぐには、企画書というツールが必要です。その都度、WEBマーケティングの担当者が関係者に対して事案の説明を行えれば、それに越したことはないのですが、実際はそうもいきません。担当者が作成した企画書は、一旦、作成者の手を離れれば、社内を独り歩きします。つまり、担当者の代わりに、企画書に代弁してもらうのです。

コンテンツマーケティングの本質は、自社がターゲットとする顧客に対し、コンテンツを利用してアプローチし、自社の存在に気付かせ、取り扱う商品・サービスに興味を持たせ、ゆくゆくは購買行動を取らせることにあります。もっともそれ以外にも、自社ブランドや顧客エンゲージメントの向上など、効果は色々とあります。しかし、コンテンツマーケティングもマーケティングの一手法である以上、これらは突き詰めれば、売り上げ数字の増加に集約されることになるでしょう。

いずれにしても、「コンテンツありき」の施策となるのですが、前述したように、コンテンツの力でターゲットを購入行動へと導くとは、どのような方法でしょうか。あなたは企画書の読み手に、具体的なイメージを抱かせることができますか。増して、貴重な資金と人員を割いてまで、施策を実行する意義は何か、説得することができなければ、上席の心を動かすことは難しいでしょう。

コンテンツマーケティングでは、ターゲットや検索キーワードの設定、コンテンツの作成、公開チャネル選び、コンテンツ公開後の分析、効果測定、コンテンツ修正など、やるべき行程は多岐に渡ります。

これら全ての説明に紙面を割く必要はありませんが、これから提案する施策の実行により、自社にどのような成果がもたらされるのか、説得材料として、各行程の説明が企画書の要点となるのです。

それでは、企画書の作成において、押さえていきたいポイントについて述べておきます。

目的の設定

コンテンツマーケティングに限らず、どのような企画であっても、「それを行う目的は何か」、そこを起点に展開されるべきです。コンテンツマーケティングにおける目的は、主に以下のようなものが挙げられます。
a. 自社サイトへの自然流入の増加。
b.自社の商品・サービスの売り上げ拡大と、それに繋がるCVR(コンバージョン率)の向上。
c.自社のブランド価値や、顧客エンゲージメントの向上。
d. SNSなどの活用により顧客とのコミュニケーションを深め、自社のファンを増やし、さらには口コミ効果を狙う。

最初に目的を設定するのは、企画というストーリーを繰り広げるには、全体を通しての柱が必要であり、その柱に相当するのが目的ということになるからです。

ペルソナの設定

コンテンツマーケティングにおいては、ターゲットにとって有益な情報=コンテンツを作成することが何より問われます。さて、そこで問題となるのは、そのコンテンツは「誰にとって」有益かという点です。自社のターゲットはどのような人物か、より具体的にイメージさせるためには、「ペルソナ」の設定が欠かせません。

ペルソナとは本来、ラテン語で「仮面」を意味します。そこから派生して、マーケティングでは、自社の商品・サービスを購入する顧客を体現した人物像を指します。

ペルソナの設定においては、定量と定性の二つのデータが必要です。定量的データとは、性別、年齢、生存地域、職業、年収など、数値で置き換えられるものです。一方、定性的データとは、趣味や趣向、将来の夢、今抱える悩みなど、数字で表せない要素です。

これらのデータをできるだけ洗い出し、肉付けすることにより、血の通った顧客としての人物像を浮かび上がらせることが可能になるのです。

KGIとKPIの設定

事業活動を推進するにあたり、決められた予算と期間に、どの程度の成果が見込めるのかは、決して外すことのできない要素です。そして、施策の進捗が今、どのような状況にあるのかは、常に把握しておかなければなりません。

これを見定めるには、KGI=Key Goal Indicator (重要目標達成指標)と、KPI=Key Performance Indicator (重要業績評価指標)の設定が必須です。

そもそもこれは、経営学の考え方ですが、マーケティングにおいても大きな役割を果たしています。コンテンツマーケティングでは、最終的なゴールをKGI、施策の進捗具合をその都度測る指標をKPIと定めています。

一般的に、KGIに相当するのは、売上高や成約件数など、ゴールや目標にあたる具体的な指標です。これに対してKPIは、KGIを達成するための中間指標であり、例えばKGIが売上高の向上であれば、KPIは顧客単価と販売数という細分化された指標が派生することになります。

登山に例えるなら、KGIは最終到達地点となる頂上、KPIはルート(道順)と何合目かを表す中間指標ということになります。この2つが揃って初めて、登山者は未知の山の頂を目指すことができるのです。

戦略設計

企業のWEB担当者がコンテンツマーケティングを実践する際、頭を悩ませることはコンテンツの確保と、そのコンテンツをターゲットにどのように届けるか、というこの2点です。

ことに後者は、コンテンツを提供するチャネルをどのように構築するかとも言い換えられますが、色々な要素が絡み合ってくるため、戦略の設計と言えます。

企業間の競争は、よく戦争に例えられますが、戦いにおいて戦略はマストアイテムと言えるでしょう。

コンテンツを提供するためのチャネルは、主に以下の4つです。
a.検索エンジンを介して、サイトを検索結果の上位に表示させ、多くのユーザーを訪問させて、コンテンツの閲覧を促す。

b.TwitterやInstagram などのSNSに、企業アカウントを取得してコンテンツを公開し、ユーザーとの双方向的なコミュニケーションを図る。このユ-ザーの中には、自分からは検索行動を起こさない、つまり自身の持つ隠れたニーズに気付いていない潜在顧客が含まれている。この潜在顧客をいかに取り込むかが、新規顧客獲得のカギを握る。

c. YouTubeやTikTok などの動画サイトへのコンテンツ投稿により、ユーザーに対し、自社の存在を認知させ、効果的なブランディングに繋げることができる。

d.顧客名簿をもとに、メールマガジンを定期的に配信。既存顧客への情報発信を促進させることで、自社への顧客エンゲージメントを確かなものへと根付かせる。

上記の4つのチャネルのうち、どれを選択するかによって、戦略は大きく異なります。

aでは主に、自社サイトなどのオウンドメディアで、GoogleやYahoo!の検索エンジンに評価されやすい、文字ベースのブログ型記事を継続して配信します。
対象とするユーザーは、既に自身の欲求に気付いている方々で、ネット検索を繰り返して情報収集に努めています。

その際、頻繁に用いるのが検索キーワードですが、このキーワードの中に、彼らのニーズが集約されていると言っても良いでしょう。従って記事においては、検索キーワードを含ませ、SEOを意識した作成に主眼が置かれているのです。

一方、bとcでは、自社コンテンツの投稿という形で、SNSのユーザーに働きかけ、オウンドメディアへの訪問を促します。このユーザーの中には、自社の存在を認知していない、それどころか、自らの要求にも気付いていない人たちが多く含まれています。彼らは、自分が何を欲しているか、まだ気にも留めていない方々です。ですから、キーワードを使ってネット検索もしません。

つまり彼らは、コンテンツマーケティングの戦略としてSEO対策を行っても、何ら反応しない人々です。SNSにおいては、ユーザー同氏はお互いが拡散した情報に常に接しています。そのような状況では、今までは関心のなかった動画が目に留まり、見ているうちにある企業名が気になり、その企業サイトへ訪問してみた、という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。それならば、そうした偶然の訪問者を前にして、傍観しているのは余りにももったいないと言わざるを得ません。この訪問者の中には、将来的に自社の顧客へと変化する可能性を秘めている人も多くいるからです。マーケティングでは、彼らを潜在顧客と呼んで、いずれは見込み顧客=リードへと昇華する、新規顧客候補と捉えています。

最後にdでは、既に自社の商品・サービスを購入した顧客に対して、顧客名簿をもとにメールマガジンを送信し、アップセル及びクロスセルを狙うものです。

またコンテンツマーケティングでは、既存顧客に新製品の情報や、継続して商品を購入することで得られる特典を付与することにより、顧客エンゲージメントを向上させ、自社のファンへと育てる手法があります。

さらに、顧客体験を高めることにより、彼らはそれらで得られた感情や評価をSNSで拡散するようになるでしょう。この現象は「口コミ」と呼ばれ、自社の存在に気付かないユーザに対しても、自社を認知させ、ブランド価値を上げる効果が期待できるのです。

ただ、ご存知のように、メールマガジンは「プッシュ型」と呼ばれるように、企業から消費者へ一方的に送信されるメディアです。メールの中身に関心を示さない人には、迷惑この上ない代物です。従って、メールの中身も、配信する頻度も、さじ加減が難しいのです。

従来、この作業は、営業やインサイドセールスのベテランのオペレーターが担っていましたが、昨今ではMA=Marketing Automation (マーケティング・オートメーション)が肩代わりするケースが増えました。

コンテンツ企画

この段階からはいよいよ、コンテンツの作成へと移ります。先ほど述べたように、コンテンツはユーザーにとって有益なものでなければならず、昨今の検索エンジンのアルゴリズムでも、「ユーザーの役に立つサイト」が高評価を受け、検索結果の上位に表示されています。

ユーザーをさらに細かく絞り込んだものが、ペルソナです。ペルソナを設定することで、自社のターゲット層がどのようなコンテンツを求めているか、その輪郭が浮かび上がってくるのです。

そしてもう1つ、重要な考え方があります。それは、顧客の購買行動における、意識の変容についても理解しておくことです。単なる消費者が自社の存在に気付き、自社の商品・サービスを認知し、購入するまでの心の変遷を、マーケティングでは、「購買行動プロセス」と呼んでいます。

消費者の購買行動プロセスを理解する

この購買行動プロセスは、1920年代のアメリカで、サミュエル・ローランド・ホール氏が自著の中で提唱した「AIDMA理論」に基づいています。「Attention (注意)」、「Interest(関心)」、「Desire(欲求)」、「Memory(記憶)」、「Action(購買)」の頭文字を取ったもので、消費者の心の変化を表しています。

AIDMA理論は、主に大量生産・大量消費時代を背景とした考え方であり、2000年代に入り、インターネットの社会への浸透とデバイスの普及に伴い、理論は変化を遂げます。

その後、2005年に電通が提唱した「AISAS理論」は、「Attention(注意)」、「Interest(関心)」、「Search(検索)」、「Action(購買)」、「Share(情報共有)」の5つの頭文字を取ったものです。マーケティングの法則は、AIDMA理論を基本としているのですが、特筆するべきは、「Search」と「Share」が加わっている点です。

ネット検索が当たり前となった現在では、消費者は大きな2つの力を手に入れました。すなわち、「情報収集力」と「情報拡散力」です。

AIDMAでは、企業側からの情報提供においては、消費者は受け身に徹するだけでした。企業起点の情報発信は、常に一方通行が前提だったのです。ところが今や、消費者がある事柄について知りたいと思ったら、パソコンやスマートフォンで検索し、能動的に情報収集を行うようになりました。情報源は、当該企業のサイトに掲載されている商品情報、SNSへのユーザーからの投稿、口コミサイトで公開されている評価など、様々です。ことに、SNSユーザーの投稿や口コミサイトの評価は、利害関係のない第三者からの情報であり、消費者には一定の信憑性を担保したものとして受け入れられたのです。

マーケティングにおいては、ある商品やサービスを購入した消費者が、「これはいい」と満足感を得ることを、「顧客体験」と呼んでいます。人という生き物は、何かを体験してある感情を抱いたら、誰かに話したくなるものです。商品・サービスに対する満足・不満足のみならず、消費者の視点に基づいた意見が、SNSや口コミサイトで共有されることになったのです。

ユーザーが、SNSや口コミサイトなどで、自発的に生成した投稿=コンテンツのことを、UGC=User Generated Content と称しています。具体的な例としては、Twitterでつぶやかれた商品・サービスに関する感想や、Instagram に投稿された商品の写真とコメント、ネット掲示板への書き込み、通販サイトや食べログなどに掲載される口コミなどです。

ここ数年で、SNSの利用者は増加の一途を辿り、SNSに投稿された商品に関する感想や口コミが、消費者の購買行動にも大きな影響を及ぼすようになりました。
マーケティング戦略においても、UGCの重要性が認識され、企業側でもUGCに注目するようになったのです。

コンテンツの型を理解する

コンテンツマーケティングは、「コンテンツありき」のマーケティング手法であると言われる通り、コンテンツの作成が重要な部分を占めています。

ではこの「コンテンツ」とは何かを、企画書では明確に説明する必要があるのですが、簡単にはいきません。なぜなら、コンテンツを指す対象が余りにも多く、取り巻く領域は広大だからです。

英語のcontentは、日本語に訳すと「中身」を意味しますが、これに倣えばメディアは「器」ということになります。ではこの中身は何を指すのかと問われれば、コンテンツマーケティングの定義に従えば、「オウディエンスにとって有益な情報」と言えるでしょう。

自社のコンテンツマーケティング施策の目的、取り扱う商材、ターゲット、公開チャネルなどにより、作成するべきコンテンツは異なります。コンテンツの種類や形態は様々で、どれを選択するべきかに戸惑う向きもおありでしょう。

ただ、コンテンツマーケティングにおけるコンテンツは、類型化が可能です。代表的な4つの型を学ぶことにより、コンテンツの企画の立案に役立つことは多いと思います。

a.エデュケ―ショナル型
エデュケ―ショナル型とは、一方的に自社商品を売り込むのではなく、ユーザーが抱える課題や疑問に対し、コンテンツで答える手法です。一回の情報発信では伝えきれない商品・サービスの魅力を、消費者が持つ課題に合わせて、段階的にメッセージを伝えることで、消費者により深く理解してもらえるのです。

コンテンツの企画を立てるには、この読者の持つ課題を解決する視点がとても重要です。ことにB to B ビジネスにおいては、同じ企業内でもセクションや立場により、必要とされる情報は変わるため、各々に適したコンテンツの提供が望まれます。

それには、経営企画や営業、マーケティング、販売、総務、経理などの各部署、また経営層、中間層、現場クラスなどの役職別に、コンテンツを伝えるペルソナを設定する必要があります。

例えば、オウンドメディアに、自社製品の導入事例を掲載するとしましょう。
ペルソナが現場担当者であれば、製品の詳しい操作法を求めるでしょう。これが部課長クラスなら、コストなどが気になるかも知れません。

このように、ターゲットとする読者の立場に応じて、課題解決に繋がるエデュケ―ショナル型は、コンテンツマーケティングの基本であり、特に購買行動プロセスが長く、論理的に検討する必要のあるB to B ビジネス向けの商品・サービスには欠かせないコンテンツと言えるでしょう。

b.コンテンツSEO型
コンテンツSEOは、Googleなどの検索エンジンが、コンテンツの質そのものを評価するようになって生まれた考え方です。従来の検索エンジンのアルゴリズムでは、検索キーワードとの関連性や被リンク数が、検索順位を左右する要因でした。それが、近年のアルゴリズムのアップデートにより、オリジナリティがあり、より専門性を備えたコンテンツが高い評価を受けるようになりました。

コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図に適った良質なコンテンツを、継続して発信することにより、自然検索による自社サイトへの集客増加を狙う手法です。ユーザーの知りたい情報や興味のある事柄に対して、正確に応えるコンテンツにより、検索結果の上位にサイトが表示されることを目的とした施策と言い換えてもいいでしょう。

c.ネイティブ広告型
エデュケ―ショナル型やコンテンツSEO型は、検索エンジンを介してのサイト流入を主眼としているため、ユーザーの顕在化したニーズを満たすには優れています。しかし、ユーザー自らも気付いていない、潜在ニーズを喚起するには向いていない側面があります。

そこで、なるべく多くの潜在顧客にリーチするには、別の手法が必要であり、それが「ネイティブ広告型」のコンテンツです。従来のマス広告に比べると範囲は狭まりますが、多くのユーザーへのリーチが可能になります。

ネイティブ広告型では、いかに自然にユーザーを惹き付けるかが肝要で、これまでにも記事広告、昨今ではantennaなどのキュレーションサイト内の広告、FacebookやTwitterに投稿する広告が挙げられます。ネイティブには、消費者が日常で目にする媒体において、自然な形で情報提供するという意味合いが含まれています。媒体の読者層と、自社の商品・サービスの見込み顧客とに接点を見いだすことができれば、高確率でコンテンツに関心を向けてもらうことが可能です。

とは言え、基本的には他の媒体の読者を、一時的に自社サイトへ取り込むだけのことなので、集客をネイティブ広告型だけに絞ると、広告費を払い続けることになり、これはコンテンツマーケティングの特性から外れることになります。

ネイティブ広告型のコンテンツは、あくまで切っ掛け作りであり、カンフル剤のようなものです。他のメディアのユーザーが自社サイトへ流れてきたら、その後の関係性を強化・継続するために、オウンドメディア内のコンテンツのブラッシュアップが欠かせません。本来のコンテンツマーケティングは、広告のような一過性のものではなく、地道にコンテンツを積み重ねて、資産化できることが施策の大きなメリットなのです。

d.面白コンテンツ型
人は、面白いことには敏感です。そして、何か面白いことを見つけたら、人に話したくなる生き物です。この習性を活かして、消費者の関心を惹き付けるコンテンツが「面白型コンテンツ」、または「バズり型コンテンツ」と呼ばれるものです。

面白型コンテンツの特徴は、コンテンツがうまくバズれば、サイトへの訪問者数は劇的に増加する点です。面白さで集客した消費者は、商品・サービスに興味を示さなければ、すぐにサイトから離脱してしまうものですが、低価格帯の健康食品やコスメなどであれば、比較的高い確率で、商品購入に繋がるでしょう。ただ、面白さというものは一時的な刺激であり、継続して消費者を魅了するためには、以前にも増した面白さが求められることが逆にプレッシャーになってしまう恐れもあるので、面白コンテンツを用いるには注意も必要です。

運用体制の構築

コンテンツマーケティングの実施にあたり、まず手を付けるべきことは、運用体制の起ち上げです。マーケティング部門や営業部門双方に跨った、プロジェクトチームを作ることが重要になります。

実際には、プロジェクトリーダー、コンテンツ・戦略立案者、編集者、コンテンツ制作担当者、データ分析担当者の5人の要員の確保が必須です。

a. プロジェクトリーダー
コンテンツマーケティングという施策の全体を見通し、進行・管理を担うポジションです。マーケティング部門や営業部門の責任者が、兼務するのが一般的です。

b. コンテンツ・戦略立案者
マーケティングと営業の両方の観点から施策を見つめ、目的に適ったコンテンツの作成と戦略策定を担う役割です。

c.編集者
コンテンツマーケティングにおける編集者とは、マーケティングの目的を理解し、その達成のためのコンテンツを作成するクリエイティブ力を有し、コンテンツの成果を見ながら改善策を提案できる人材です。従って編集者には、プロジェクトマネージャーやコンテンツ・戦略立案者に対し、時には忌憚のない意見を具申できるだけの、緊密な関係を築いておくことが求められるのです。

d.コンテンツ制作担当者
コンテンツを、具体的なパッケージへと落とし込む作業を行う人員です。企画の立案から、記事やコンテンツの内容確認まで、コンテンツ制作の現場での作業をこなす業務です。記事コンテンツの制作であれば、取材・記事執筆・撮影・デザインなどの実際の作業は、外部のライターやフォトグラファー、WEBデザイナーに依頼することがほとんどです。1つのコンテンツを作成するには、多くの行程が必要であり、その全てに編集者が関わり、責任を持つことになるのです。

e.データ分析担当者
コンテンツの目的達成率を監視し、評価する役割を担います。実施した施策と、結果との因果関係を、データに基づいて分析する仕事です。

マーケティングという施策は、実行した後の評価と検証、その上での改善が大切です。しかし実際は、この評価及び検証作業がおろそかになっているケースが多いのです。その理由としては、実施したマーケティング施策が売り上げにどの程度貢献したのか、その因果関係が明らかにされないという点が挙げられます。

例えば、ある新製品のプロモーションキャンペーンを行うために、多額の費用を払ってマス媒体に広告出稿したとします。ところが、マス広告による露出が、実際の売り上げにどれだけ結びついたのか、その貢献度が数値としてはっきり表れないのが当たり前でした。

コンテンツマーケティングは、コンテンツを作成・公開して終了、という単純な施策ではありません。施策の検証と改善を行わず、ただコンテンツを発信しても、成果は確認できません。しっかりとしたデータを元にした分析を行い、PDCAサイクルをこまめに回すことこそ、コンテンツの効果を最大化するポイントと言えるでしょう。

予算

企画書の最後の事項は予算です。
企画を実行に移すために必要な要素を、全て確保した際の経費を算出します。

経営者や重役クラス及び、部長クラスの中間層の方々には、この予算が一番の懸念事項ではないでしょうか。

コンテンツマーケティングにおける予算組みでは、発生する費用は施策の目的と実施内容により様々です。一からオウンドメディアを起ち上げ、運営するとなれば、「サイト構築費」と「運用費」がかかります。

サイト構築費の内訳は、サイトのデザイン費、デザインや機能をサイトに実装するコーディング費などで、初期投資とも呼べるコストです。

一方、運用費は、サーバ代・ドメイン代などのサイト維持費、市場・競合調査やキーワード選定にかかるマーケティング費、SEO対策やCVR向上を図る分析・改善費などで構成されます。さらに記事や動画などのコンテンツ作成を、外部の制作会社へ依頼するのであれば、外注費が加算されます。

上席を説得するためのツールとしての企画書

もし自社で既にサイトを運営しているのであれば、これから展開するコンテンツが従来のものとどこが違うのか、明確に説明しましょう。また、初めてコンテンツマーケティングに着手しようという状況であれば、これから展開するコンテンツを具体的にイメージさせることが先決です。コンテンツが実際にはどのような内容で、どの程度の消費者に関心を抱いてもらえるのか、説得することが肝要です。

ただ、コンテンツという概念は余りに広義であり、一つに絞り込むには曖昧な存在です。

前述したように、コンテンツとは、自社がターゲットに据える消費者が求める情報と言い換えることができます。従って、自社のペルソナが興味を持ち、彼らにとって有益な情報かどうかが、必要なコンテンツの判断基準となります。

ペルソナの属性をできるだけ多く書き出し、どのような情報を求めているのか、詳細に解説します。その情報こそが、コンテンツそのものということになるので、文章やタイトルなどで明確に示すことにより、読み手のイメージを喚起させることが可能になります。

文書を作成する際、最も重要なことは「誰が読むのか」ということです。企画の稟議を上げるための企画書は、読み手は当然、経営者を筆頭とした上席です。彼らは多忙であり、何を言いたいか分からない、冗長な文章を読んでいる暇はありません。この企画書で何をやろうとして、実施した結果、会社にどのようなメリットがもたらされるのか。訴求したいポイントを、ダイレクトに分かりやすく伝える工夫が必要になるのです。

まとめ:コンテンツマーケティングの企画書では、コンテンツのイメージを具体的に示すことが重要

今回は、コンテンツマーケティングを実施する上で、必要な企画書について詳細に解説しました。

そもそも組織内において、ある案件を具体化するためには、3つの文書が存在します。1つは、社内における関係部署のコンセンサスを取り付け、上席からの承認を得るための企画書。もう1つは、外部に仕事を依頼する場合、こちらの要望をまとめた提案依頼書=RFP。今1つは、依頼側の意図を理解し、要件を満たすサービス内容を提示する提案書です。

施策を実現するためには、関係部署の協力を仰ぎ、予算取りなど、上席の決済を受けることが前提になります。貴重な資金と人的リソースを割いて、施策を実行する意義は何か、説得するためのツールが企画書なのです。

コンテンツマーケティングの企画書において、押さえておきたいポイントは、目的やペルソナの設定、KGIとKPIの設定、戦略の設計、コンテンツ内容、運用体制の構築、予算などです。

ある事案に関して、上席を説得するためのツールが企画書です。既に自社サイトの運営をしているのであれば、従来のWEBコンテンツとこれから作成するコンテンツの違いを明らかにすること。これからコンテンツマーケティングを始めるのであれば、今後展開するコンテンツの具体的なイメージを示すことが肝要です。

企画書の読み手は、経営者をはじめとした重役クラス、あるいはミドルクラスの多忙な方々です。コンテンツマーケティングという施策を実施することにより、会社にどのような成果がもたらされるのか。彼らを説得する企画書では、その点を分かりやすく簡潔に訴えかける工夫が不可欠となるのです。

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大学卒業後、新聞社に勤務。企業へのインタビュー記事作成業務を経たのち、広告制作会社に勤務。退社後は、フリーランスのライターとして活動中。得意分野は、ビジネス、マーケティング、各種マーケットリサーチなど。
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