コンテンツマーケティングにおける広告とは?/WEBにおける両者の関係性について解説

空中に浮かぶ無数のスクリーン

「従来の広告による、マーケティング・アプローチが効かなくなった」という、
一部のマーケターや企業の宣伝担当者の嘆きは、いつしかマーケティング業界の通説となりました。マス媒体を主流とした広告効果は頭打ちとなり、誰もが代わりとなるマーケティング手法を模索していた頃。2000年代、マーケティング先進国のアメリカにおいて、にわかに注目を浴びたのがコンテンツマーケティングです。

2010年頃には、日本の広告・広報関係者の間でも、「コンテンツマーケティング」という用語が飛び交い、今では一般企業の営業担当でも、その効果については、十分に認識しています。

では、広告そのものは既に時代遅れになり、プロモーションにおいては、その役割を終えてしまったのでしょうか。実は、そのようなことはありません。現に、コンテンツマーケティングでは、広告の効果については十分に認められ、戦略の一部に組み込まれているほどです。

今回は、効果が目に見えて感じられなくなった広告を取り上げ、コンテンツマーケティングにおいては、どのように活用されているのかなどについて、詳しく解説します。

この記事の目次

コンテンツマーケティングにおける戦略としての広告

戦略としての広告

コンテンツマーケティングの第一人者であり、CONTENT MARKETING INSTITUTEの創始者であるJoe・Pulizzi氏は、コンテンツマーケティングを下記のように定義しました。

「コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを、
一貫して作成・配布することに焦点を当てた、戦略的なマーケティング・アプローチである。明確に定義されたユーザーを引き付けて維持し、最終的には収益性の高い購買行動を促すことを目的としている」。

つまり、自社がターゲットと定める顧客に対し、有益なコンテンツを継続して提供することにより、自社の存在に気づかせ、自社の商品・サービスに興味を抱いてもらい、最終的には購買行動を起こしてもらうこと、これがこの施策の本質ということになります。

さらには、顧客を自社のファンへと昇華させ、SNSを介して自社製品・サービスの拡散をしてもらうことにより、口コミ効果を狙うことも期待されています。

コンテンツマーケティングは、初期投資を抑えて、気軽に始められる点がメリットとして数えられますが、施策を開始してから効果が実感できるまで、一定の期間を必要とします。

広告は、製作費に加えて出稿費など、その費用は高額になりますが、その効果には即効性があります。ことにWEB広告は、どの出稿分がどの程度、集客や売上などの目的に貢献したか、正確に効果を測定することができるのです。

両者は反発し合う存在ではなく、お互いの短所をかばい合いながら、マーケティングの効果を最大化することが賢い戦略というものです。

インターネット広告に出稿して短期的な効果を狙い、同時にオウンドメディアでコンテンツマーケティングを行うことにより、中長期的なスパンでユーザーを購買行動へと誘導し、さらにその先は、SNSを活用しながら自社のファンへと変化させ、自社の評判を拡散してもらうことにより、口コミ効果を利用したブランドの向上も見込める、という構図が成り立つのです。

メディアとしての広告

メディアとしての広告

コンテンツマーケティングも広告も、その性質やプロモーション方法には違いはあるものの、マーケティングの一手法であることに違いはありません。マーケティングの本質は、「消費者に対して、自社の存在を知らしめ、常に自社の商品・サービスを選んでもらう仕組みを作ること」に集約されます。

企業が顧客との関係を良好に保つには、継続した情報発信が必要です。コンテンツマーケティングという施策においては、企業サイトをはじめとしたオウンドメディアは主要な役割を果たしています。

一方、情報を発信するという意味では、広告も立派なメディアです。他にも、自社情報を拡散するという点においては、SNSもメディアの一つに数えられています。

このように、企業の情報発信という観点からすると、メディアはいくつかに分類されますが、単独で実施しただけでは、その効果は限定されてしまいます。
それぞれの特性を活かしながら、上手に掛け合わせることにより、相乗効果を生むことができるのです。コンテンツマーケティングでは、この効果を狙って、「トリプルメディア」というコンセプトが注目を集めています。

トリプルメディアとは?

トリプルメディア

日本アドバタイザース協会 デジタルマーケティンング研究機構※1は、メディアを下記の3つに分類しています。

「買うメディア」を意味しています。企業が広告費を支払い、広告枠を購入し、事前に制作した企業や商品の広告を配信する仕組みです。

広告は、従来からマスメディアと呼ばれる、テレビや新聞・雑誌・ラジオなどの主要四媒体が対象でしたが、昨今では、ネット上の広告も含まれます。費用は高額になりますが、企業単独の力ではアプローチしにくい、大多数のユーザーに情報を届けることができます。また一時的ではありますが、即効性のある効果を期待することも可能です。

オウンドメディア=Owned Media

企業が所有する、メディアの総称です。広義には、企業が情報発信する際に用いる、全てのメディアを包含しています。企業のコーポレートサイトに始まり、ブランドサイト、メールマガジン、会社案内や商品カタログ・チラシなどの紙媒体、セミナーや展示会、営業や販売員のセールストークなども含まれます。

アーンドメディア=Earned Media

「アーンドメディア」の「アーンド」には、「earned=得る」という意味があります。何を得るのかと言えば、ユーザーや顧客からの信用や評判です。TwitterやFacebookなどのSNSや、営業目的でない個人ブログ、口コミなどがアーンドメディアに該当します。

トリプルメディアの重要性

同研究機構は、トリプルメディアの重要性について、以下のように述べています。

「昨今、Webマーケティングにおいて重要視されてきたのは、広告を通じて一般層に訴求するペイドメディアと、口コミ情報などによって、ファン層を形成するアーンドメディアであった。さらに今後は、これまでWEBではなく実店舗やカスタマセンターで担っていた生活者とのコミュニケーション能力、マーケット情報収集能力を兼ね備えた、自社顧客層と直接つながり、信頼関係を築き上げるためのオウンドメディアも含めた、”トリプルメディア”の複合展開が、企業のブランディング展開に重大な影響を与えることになるだろう」。

実は、このトリプルメディアについての重要性は、2010年に宣言されたものです。12年後の今日、まさに今のプロモーション・マーケティングの様相を予見した見解であると、改めて認識する思いです。

トリプルメディアとは3つのメディアを組み合わせた高等戦略

消費者は、ある企業の存在を認知し、取り扱っている商品・サービスに興味を示し、比較・検討した結果、購買行動に至るという、行動変容を起こしています。この一連の流れを、マーケティングでは、「購買行動プロセス」と呼んでいます。

消費者の購買行動はいくつかの段階に分類され、それぞれのフェーズにおいて、企業のターゲットとするユーザーは、「潜在顧客」、「見込み顧客=リード」、「顧客」、「ファン化した顧客」へと変貌していきます。

その過程において、どのフェーズの誰に向けて、コンテンツを届けるかにより、利用するメディアも異なるのです。

ただ、単独のメディアでプロモーションを展開するよりは、各々のメディアの特性を活かし、その最適な組み合わせを模索する方が、さらに高い効果が見込めるでしょう。

具体的な実践方法としては、まず初めにペイドメディアで、伝達したい情報をより多くの消費者に発信します。この段階では、情報はマスメディアを利用すれば、より多くの消費者に拡散するでしょう。それこそ、自社がターゲットに据えていないユーザーや、自身の隠れた欲求にも気付いていない「潜在顧客」まで、あらゆる層に浅く広く、広告コンテンツをリーチさせることが可能な訳です。ただここで注意したいのは、どんなにインパクトのある広告でも、一過性のものでは効果は長続きしません。広告に興味を持った消費者が、次の行動を取れるように、動線を引いておくことが肝要です。例えば、テレビCMの最後を、「詳しくは、◯◯◯で検索」というようなフレーズで締めくくれば、もっと情報が欲しい視聴者を、自社のオウンドメディアへと誘い込むことができます。

次に、オウンドメディアで自社や、自社の商品・サービスに対する理解を深めてもらいます。検索キーワードで自社サイトを訪れた消費者は、自社を認知し、取り扱う商材にも興味を抱いているのですから、この時点で既に潜在顧客から見込み顧客=リードへと移りつつあると捉えてもよいでしょう。しかし、油断は禁物。掲載されているコンテンツに、有益性や魅力を感じなければ、すぐにサイトを離脱してしまいます。まさにここが、コンテンツマーケティングの真骨頂と言えるでしょう。良質なコンテンツを、継続して提供することにより、ユーザーに「ここに来れば、何か面白い情報が入手できる」、と思わせることができれば上首尾です。次第に、ユーザーとの間に信頼感が醸成され、潜在顧客は自らの要求に気付き、自社の商品・サービスにも関心を寄せるようになるでしょう。そして仕上げに、問い合わせや資料請求、セミナー参加など、個人情報と引き換えに、さらなる行動を促すのです。これが、CV=コンバージョンです。コンバージョンとは、英語で「転換」を意味します。コンテンツの力により、サイト内で潜在顧客が企業側の意図する行動を取った転換点を指します。ここまで来れば、潜在顧客はリードとみなされ、商品・サービスの購入までの道のりを歩むことになるのです。この一連の行程が、「リードナーチャリング」と呼ばれるものです。

さらには、アーンドメディアで消費者の共感を得て、自社のファンを増やす、という展開です。SNS=ソーシャルメディア上に、企業アカウントを取得し、情報をコンスタントに発信するのですが、ここで気を付けるべき点は、企業や商品・サービスの宣伝に偏らないことです。SNSのアカウントは無料で手に入りますが、一方的な企業起点の情報発信では、ユーザーはうんざりします。ご承知の通り、SNSの最大の特徴の1つは双方向性にあります。消費者個人でも、大手企業と対等にやり取りができるのです。この機能により、企業側もかつてないほど、消費者とピンポイントでの情報交換が可能になりました。消費者へのきめの細かい対応が為されれば、自社に興味を覚え、サイトへ訪問してくれるかもしれません。加えて今や、誰もがSNSのアカウントの1つや2つは持っている時代です。SNSのもう1つの特徴が、その強力な拡散機能です。ある消費者が、自社の商品・サービスを購入し、思った以上の満足を得られた場合、SNSを介してその顧客体験をシェアしてくれるかもしれません。人はある感情を抱くと、誰かにしゃべりたくなる生き物です。この性質が、口コミ現象を引き起こし、企業のブランド向上に貢献することになるのです。

※1 日本アドバタイザース協会 デジタルマーケティンング研究機構
https://dmi.jaa.or.jp/info/view-wab-declaration/7

ペイドメディアでコンテンツを拡散させる

ペイドメディア

ペイドメディアは、その即効性と拡散性の高さから、コンテンツマーケティングにおいても強力なメディアの1つに数えられています。ではここでは、このペイドメディアについて、もう少し深く掘り下げてみましょう。

ペイドメディアの種類

コンテンツマーケティングとは、プル型のマーケティングであり、ユーザーにコンテンツを「見つけてもらう」ことがとても重要です。

ネット上において、リリースされているコンテンツ量は日増しに増え続けています。総務省が発行している「令和4年版 情報通信白書」※2によると、日本のコンテンツ市場のうち、パソコンやスマートフォンなど、インターネット経由による通信系コンテンツの市場規模は、2020年の調査時点では4兆8,433億円であり、近年は増加傾向が続いています。

また同白書によれば、世界の広告市場を見ると、新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、デジタル化の浸透は加速し、2021年のデジタル広告は前年比32.7%増の39兆396億円となり、広告市場全体の成長を大きく牽引していることが分かります。さらに日本のデジタル広告市場も大きく拡大し、2021年には、日本のインターネット広告は2兆7,052億円となり、マスコミ4媒体広告の2兆4,538億円を初めて上回りました。

折角、苦心して作成したコンテンツも、膨大なコンテンツの中に埋没してしまっては、何にもなりません。

企業がオウンドメディアを起ち上げたばかりで、読者の人数も少ない段階では、自社のコンテンツの存在を知らしめる上では、ペイドメディアを賢く利用することは、有効な手段と言えるでしょう。

コンテンツの拡散に活用できるペイドメディアは、幾つかに分類できます。
一般的なインターネット広告、FacebookやTwitter等のSNS(ソ―シャルメディア)上の広告、プレスリリース配信サービス、コンテンツディスカバリー広告の4つです。

※2 総務省「令和4年版 情報通信白書」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/pdf/n3300000.pdf

インターネット広告

一言でインターネット広告といっても、種類は様々です。以下に、代表的なものを挙げてみましょう。

【ディスプレイ広告】
ディスプレイ広告は、WEBサイトなどの広告枠に表示される、テキストや画像で構成される広告の総称です。以下の3つの形態に分類されます。

⓵純広告
純広告とは、WEBサイト内の定められたスペースを、一定の期間、使用料を支払って借り受け、バナー広告などを出稿する手法です。

年齢・性別など、属性ごとに的を絞った出稿や、時間を指定した広告表示も可能です。まだ、自社や自社の商品・サービスを知らない潜在顧客の画面にも、広告を表示させることができるため、自社の存在や商材の認知拡大には適しています。ただ、効果の有無にかかわらず、出稿費用はかさむため、ターゲティングを外してしまうと、期待したような費用対効果は望めません。

②アドネットワーク広告
アドネットワークとは、Webサイトやブログ、SNSなど、複数の広告媒体を集約し、広域な広告配信ネットワークを構成し、一度に広告を掲載できる仕組みです。

これまでは、WEBサイトに広告を出稿するには、サイトごとに広告掲載を依頼する必要がありました。各々の媒体は、入稿形態や課金方法を独自に設定しているため、広告主企業側は、媒体の選定など、広告出稿までに多くのコストを強いられてきたのです。アドネットワークが登場したことにより、アドネットワークが統括する複数のサイトに、横断的に大量の広告出稿ができるようになりました。

さらに、広告の掲載が終了した後も、それぞれのサイト運営会社から、データがバラバラに送られてくるため、広告主企業や広告代理店の担当者には、分析作業はかなりの負担となっていたのです。その点、アドネットワークでは、クリック、インプレッション、CTR(Click Through Rate=クリックスルーレート)、コンバージョン、CVR(Conversion Rate=コンバージョンレート)などの効果測定のデータを、一括して閲覧することが可能になりました。これにより、広告効果の分析作業も、かなり効率化が図れたのです。

③DSP広告
アドネットワークの登場に伴い、DSP(Demand Side Platform)というツールが現れました。DSPとは、Demand Side Platform=ディマンドサイドプラットフォーム というシステムを利用して、WEBサイトの広告枠に広告が出稿される仕組みです。

DSPは、広告主側に配慮して開発された、広告効果を最適化するシステムです。
DSPは、アドネットワークや個別の媒体を一元的に管理しており、半ば自動的に広告の配信を行うため、広告出稿側の広告運用や管理の負担を軽減してくれます。

DSPは、複数のアドネットワークやSSP(Supply Side Platform=サプライサイドプラットフォーム)と接続されており、一定のプロセスを経てDSP広告が出稿されるのです。

アドネットワークには、広告枠を指定できないというデメリットがありました。そのため、自社がターゲットとする層へのアプローチがままならなず、広告掲載が適さないサイトや、見当違いのサイトへの出稿など、広告主の意にそぐわない結果をもたらしていました。

その点、DSP広告は、広告主が望んだ属性を持つユーザーに対し、リアルタイムでの広告配信が可能です。ユーザーの持つCookie情報を利用して、幾つかのセグメントに区分し、広告主企業の定めたペルソナに近い人物に対して、ピンポイントで広告を届けることができるようになったのです。

【リスティング広告】
リスティング広告は、検索連動型広告とも呼ばれています。ユーザーが検索したキーワードに反応して、検索結果画面に表示される広告を指します。広告主側でキーワードを選定し、同一のキーワードで検索してきたユーザーのブラウザに広告を表示できるので、ニーズの顕在化した層には効果を発揮し、クリックやコンバージョンが狙えるというメリットがあります。

リスティング広告は、設定次第で、思い立ったその日から、広告を配信することができます。また、1日単位での予算額やクリックごとの課金額の上限、CPA(Cost Per Acquisition=顧客獲得単価)も広告主側で設定できるので、予算面でも柔軟に管理することが可能です。Google広告や、Yahoo!スポンサードサーチなどは無料で登録でき、キーワード単位で出稿費を決めることができます。

【記事広告】
記事広告とは、パッと見には広告とは見えず、ブログやコラム記事のような見た目のため、ユーザーは内容に関心を持てば、つい読んでしまう広告を指します。「ネイティブアド」、または「ネイティブ広告」とも呼ばれています。

記事広告の目的は、掲載するサイトの背景に、広告を自然に溶け込ませることにより、ユーザーにコンテンツの一部として見てもらうことです。

デザインやカラーなどは、他の記事などに馴染むように作成されており、バナー広告のように、これ見よがしな印象がありません。従って、ユーザーに不要なストレスを与えないことがメリットです。しかし、その反面、「記事を読みたくてクリックしたのに、広告が出てきた!」ということもあり得る訳で、かえってユーザーの反感を買い、広告主企業への心証を悪くしてしまう恐れもあります。

アメリカ・ニューヨークに本拠を置く、IAB(Interactive advertising Bureau=インタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー)※3によると、ネイティブアドの広告フォーマットは、以下の6つに分類されます。

①インフィードタイプ
WEBサイトやスマートフォンで閲覧する、コンテンツとコンテンツとの間に表示される広告です。ニュースアプリやSNSなどで、よく使用されます。これまでは、文章ベースのものやバナータイプが主流でしたが、昨今では動画をコンテンツとして公開しているメディアも存在します。

②検索連動タイプ
これは、前述したリスティング広告と同義です。検索キーワードを読み取り、検索結果画面の上位表示を狙った広告です。

③レコメンドウィジェットタイプ
Recommend Widget=レコメンドウィジェットとは、アドネットワークを利用して、ネイティブ形式のデジタル広告を出稿する機能を持ち、プラットフォーム、または媒体社向けに、サイトを訪問してきたユーザーに閲覧を促す仕組みです。そして、この仕組みを利用して配信される広告は、「レコメンドウィジェット広告」と称されています。

ニュースサイトの記事下のスペースに、「関連記事」あるいは、「おすすめ記事」などの表示で、読者にクリックを促すものが、一般的なレコメンドウィジェット広告です。

④プロモートリスティングタイプ
あなたが会食の店選びを任され、初めての飲食店を探すとしたら、まず検索サイトで色々と調べるでしょう。昨今では、「食べログ」や「ぐるなび」などの情報サイトにおいて、お店の検索をする方も増えています。その際、あるキーワードで検索に基づいて、関連した結果が上位に表示されるのですが、お店情報と同じフォーマットで「PR」、または「広告」という表示と共に掲載されているのが、「プロモートリスティング広告」です。

このタイプの広告には、事前にレギュレーションが設けられています。それは、掲載メディアが取り扱っている商品や、業種に関連した広告しか出稿できない、というものです。先程の「食べログ」で言えば、飲食店の広告しか、表示は許されません。

⑤ネイティブ要素を持つインアドタイプ
これは、サイトに掲載されているコンテンツと関連性のある、バナー広告のことです。

通常のバナー広告とは異なり、サイトのコンテンツと関連性のある広告だけが表示されるため、閲覧しているユーザーには受け入れられやすいという特徴があります。

表示されるスペースは、掲載されているコンテンツの外側、一定の距離をおいて切り離された枠内です。広告のデザインは、掲載されるサイトと合わせることもできますが、あえて違うデザインにすることで、ユーザーの目を引く効果を出すことも可能です。

ターゲットとする顧客層が、興味を抱いて訪問しそうなメディアを選定し、出稿することで、ピンポイントで訴求できる確率を高めることができるのです。

⑥カスタムタイプ
上記のどのカテゴリーにも属さないタイプで、「記事広告」や「LINEの企業スタンプ」は、このカスタムタイプの広告に分類されています。

※3 IAB(Interactive advertising Bureau=インタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー)
https://www.iab.com/#

【リターゲティング広告】
リターゲティング広告とは、一度でもサイトを訪問したことのあるユーザーに対し、配信される広告のことです。

リターゲティング広告は、自社のサイトへの訪問履歴があるユーザーへ、一定の期間を経て、再びリーチできる点が特徴です。

ユーザーがサイトに訪問すると、サイト内でどんな行動を取ったか、詳細なデータが記録・保存されます。この行動履歴を基づいて、ユーザーをリスト化します。

例えば、商品の説明ページを閲覧した訪問者に対し、同じ商品の広告を5日後にブラウザ上に表示する、というように、詳細な設定をした上で、リターゲティング広告を届けることが可能です。

リターゲティング広告は、自社が扱う商品・サービスについて、ある程度認知しているユーザーの中から、サイト内で比較・検討に必要な情報を収集したり、実際に購入行動を取ったことのある人を選別し、時間を指定して出稿できます。

従って、潜在顧客に対して広告表示するよりも、資料請求や購入行動を起こしやすい、成約確度の高いホットリードに対して、ピンポイントで広告配信されるので、CVRは高くなる傾向があるようです。

リターゲティング広告は、ユーザーが所有するCookie情報を利用しています。このCookieとは、ユーザーが閲覧したサイトのWEBサーバーから発行される、小さい容量のテキストファイルを指します。Cookieにより、訪問したサイトの情報が、一時的にスマートフォンやPCに蓄積されます。一旦はそのサイトを離脱して、再度訪れた際は、保存されたテキストファイルはサーバーへ転送され、前回入力した情報が再び表示される仕組みになっているのです。

【アフィリエイト広告】
アフィリエイト広告とは、広告主とASP(Affiliate Service Provider=アフィリエイト・サービス・プロバイダー)、アフィリエイターの三者間で成立する広告手法です。

アフィリエイターが、自身で運営するWebサイトで広告主の商品・サービスを掲載し、それを閲覧したユーザーが資料請求・商品・サービス購入など、広告主が設定したコンバージョンを起こした場合に、広告料が発生する仕組みです。

アフィリエイト広告は、以下の3つの課金方式があります。

①成果報酬型
この成果報酬型は、一般的なアフィリエイト広告の形態です。
アフィリエイターが運営するEBサイトやブログで、ユーザーが広告をクリックし、広告主が意図したアクションを起こした時にだけ、報酬が支払われる課金形式です。この場合のコンバージョンは、ユーザーによる商品の購入申し込み、資料請求、会員登録、セミナー参加申し込みなどです。

②クリック課金型
WEBサイトやブログに掲載されている広告を、ユーザーがクリックした回数に比例して報酬が支払われるタイプです。通常は、「1クリック=◯◯円」という価格設定になっています。

③インプレッション型
インプレッション型とは、アフィリエイターのサイトやブログに、広告が表示された時点で課金される広告です。広告主側では、ある商品・サービスの認知拡大のため、潜在顧客を含めた多くのユーザーの目に触れることを目的としています。アクセスの多い、いわゆる人気アフィリエイターのサイトに、広告の掲載依頼が集中することも起こりがちで、その際は報酬額も高めに吊り上げられることになります。

SNS上の広告

これもインターネット広告の一種ですが、Twitter やFacebookなどのSNS(Social Media Network System=ソーシャルメディア・ネットワーク・システム)プラットフォームに掲載される広告の総称です。

SNS広告は運用型広告の一種で、料金は広告が出稿された時には発生せず、広告がユーザーのブラウザに表示された回数やクリック数に応じて、費用が発生する仕組みになっています。この広告は、ユーザーがSNSに登録している基本情報に基づき配信されています。

SNS広告の目的は、一般的には潜在層を含む、より多くのユーザーに、自社の製品・サービスを認知させることにあります。

①プロモツイート
Twitterであると、[プロモツイート]という形態があり、ツイート形式で出稿できる広告です。広告であることが一目で分かるように、左下に「プロモーション」という表示が為されます。

表示される箇所は、ユーザーのタイムラインや、ユーザーのプロフィール画面、Twitterの検索結果の表示画面などです。

プロモツイートの場合、ツイートする内容、性別、関心事、活動地域、既存フォロワーとの類似点など、諸々の要素から属性を設定し、広告を表示させることが可能です。

プロモツイートは、通常のツイートと同様に、「いいね」やリツイート機能が使えます。このため、広告を二次拡散させることが可能です。しかも、二次拡散には課金がされないので、追加費用がかさむこともなく、より多くのユーザーの目に広告を触れさせることが可能になるのです。またプロモツイートは、通常のツイートと同じように表示されるので、ユーザーを自然にアカウントのプロフィール画面に引き込めるため、フォロワーを獲得しやすいというメリットもあります。

反対に留意しておきたい点が、2つあります。
1つは、1度リツイートされた内容は2度と消せない、ということです。あるツイートがリツイートされた場合、元のツイートを消せばリツイートも消滅します。ただし、これがプロモツイートであると、元のツイートを消しても、リツイートは消えません。万一、プロモツイートが炎上したら、プロモツイートを消して事態を収束させようとしても無駄なので、運用には細心の注意が必要です。

もう1つは、プロモツイートでターゲットを絞り込む際、精度に多少の甘さが生じるというものです。Twitterのユーザーは、アカウント取得の時、プロフィールを詳細に記入する必要がありません。そのため、Facebook と比べると、ターゲッティングの精度に誤差が認められるのです。

②Facebook 広告
前述した、総務省の「令和4年版 情報通信白書」によると、世界の主要SNSの月間アクティブユーザー数※3は、2022年1月時点では、Facebookが約29億人と、世界最大のユーザー数を誇っています。

Facebook広告とは、文字通り、Facebook内で掲載される広告を指します。ユーザー数の多さに加え、ターゲティングの精度の高さ、使い勝手の良さなどから、企業での活用が目立ちます。

Facebook広告には、以下のような種類があります。
a.リンク広告
広告のCTA=コールトゥーアクションボタンをクリックしたユーザーを、自社サイトやLP=ランディングページに遷移させる広告です。一般的な表示は、「詳しくはこちら」や「購入する」ボタンになります。

b.写真広告
写真広告は、画像付きの記事を採用することで、簡単に作成できる広告です。ユーザーが目を留めやすい写真を利用することにより、アイキャッチ効果を高め、自社ブランドを向上させ、自社の商品・サービスの認知度を上げることが可能です。

c.カルーセル広告
カルーセル広告は、1つの広告に3~5枚の静止画像や動画を設定することができます。各々に個別のCTAや、リンクを表示させることが可能で、複数の商品を表示させる場合や、商品説明などに適しています。

d.動画広告
読んで字のごとく、動画を用いた広告です。動画を使用することにより、短時間で多くの情報を、効果的に届けることができます。動画の可能性については、その訴求力の高さについては定評があり、動画広告は、今後増々注目を集めることでしょう。

e.スライドショー広告
これも、画像を活用した広告です。動画広告と異なるのは、動画の作成方法にあります。通常の動画広告では、予め制作した動画を活用するのに対し、スライドショー広告では、数枚の静止画像を準備するだけで、紙芝居のように、画像が次々に入れ替わる形式の動画を、容易に作成することができるのです。動画とは異なり、ファイルサイズが小さいので、ユーザーの通信速度やデバイスを機にせずに、広告を出稿することができます。

f.キャンバス広告
キャンバス広告は、ユーザーが広告をクリックすると、フルサイズの専用ビューワーが現れ、テキストや静止画像、動画、アニメなど、あらゆるコンテンツを表示させることができます。非常に自由度が高く、クリエイティブ性の富んだ広告です。

g.ダイナミック広告
ダイナミック広告とは、ユーザーが過去に広告主のサイトを訪問した際、閲覧した商品の履歴をもとに、個人別に関連のあるコンテンツを、自動で表示する広告です。ユーザーニーズと、広告内容とがマッチするため、高い広告効果が望めます。

h.コレクション広告
コレクション広告は、ユーザーが商品の詳細を静止画像や動画で確認しながら、商品購入までスムーズに進むことができる広告フォーマットです。コレクション広告では、静止画や動画のメインビジュアルの下に、商品画像が数枚並んだ状態でニュースフィードに表示されます。その中の1枚をクリックすると、フルスクリーン表示に切り替わります。商品画像の中から、気に入った商品選ぶと、アプリやモバイルサイトにリンクし、商品の詳細情報を手に入れることができます。その画面をスクロールすると、最下部には赤枠ボタンが設置されており、それをタップすれば、購入手続きに移動します。

他にも、静止画や動画を活用した、キャンバス広告やカルーセル広告もありますが、それらと大きく違う点は、広告フォーマットと買い物体験とを結び付けていることです。一度に掲載できる商品画像の点数が、飛躍的に増えたことにより、Facebook内で商品の比較検討が行える上、購買行動までを完結させることが可能になったのです。

i.リード獲得広告
リード獲得広告は、ユーザーからの問い合わせを促す効果が望める広告です。ユーザーが入力フォームに記入しようとすると、Facebookに以前に登録されている個人情報が、自動的に入力されるので、ユーザーの手を煩わせることなく、リードを獲得しやすくなっている仕組みです。

j.クーポン利用広告
クーポン利用広告とは、企業がリーチしたいユーザーに、クーポンを含めた情報を提供して、購入を促す広告です。新規ユーザーから既存顧客まで、幅広い層の集客を狙うことができます。また、クーポンの期限を自動でリマインドする機能もあるので、集客率をアップさせる効果も見込めます。

k.近隣エリア広告
小売店やSC(ショッピングセンタ)などで、店舗の近くにいる消費者に働きかけることを目的とした広告です。実際に店舗へ訪れる際の道順や、インセンティブなどが表示され、すぐに架電できる機能もオプションで付いています。

l.アプリインストール広告
アプリインストール広告とは、スマートフォンアプリのインストールを誘導する広告です。この広告にリンクを付加することにより、ユーザーを、Google Play や App Store、Kindleストアへ直接遷移させることが可能です。またこの広告は、アプリをインストールしていないユーザーのみに表示されるため、効率よく新規ユーザーを獲得するには向いています。

Facebook広告の特徴は、主に2つあります。
1つは、ターゲティング精度が高いことです。年齢・性別・居住地域・趣味・趣向など、広告出稿前の細かい条件設定により、正確にターゲットを絞り込むことが可能です。

そしてもう1つは、消費者の購買態度に応じて、広告を配信できる点です。
消費者は、購買行動プロセスに沿って、最終的には購買行動へと至るのですが、これを企業側から見ると、購買ファネルに相当します。消費者が、「認知」、「比較・検討・意思決定」、「購入」のどのフェーズにいるかを把握した上で、Facebook広告を使い分けることができるのです。

a.認知フェーズ
企業が、ある商品・サービスを消費者に提案する場合、まずは認知してもらうことが先決です。Facebook広告では、ターゲットを詳細に設定して広告配信が可能なため、興味を持ちそうなユーザーに的をかけることができます。認知段階のユーザーに有効な広告コンテンツは、動画広告のような視覚に訴えるものです。Facebookユーザーがタイムラインをチェックする時、同時に広告を目にすれば、すぐに行動に移さずとも、記憶の隅には刻まれ、認知度を高めることには繋がるでしょう。

b.比較・検討・意思決定フェーズ
消費者が、「比較・検討・意思決定」の段階にいる場合は、さらに商品・サービスの魅力やアピールポイントを訴求し、購買行動へと誘う必要があります。より情報量のある、詳細な情報を届けられるよう、広告形式のものが相応しいでしょう。例えば、全画面に動画を表示できる「キャンバス広告」や、一つの広告に対して、複数のリンク付き画像を設定できる「カルーセル広告」などが適しています。

c.購買フェーズ
購買ファネルの中でも、最も購買までの距離が近いユーザーには、「ダイナミック広告」が有効です。この広告では、ユーザーのサイト内での閲覧履歴に基づいて、関連性のある商品を表示できるため、購買を迷っている消費者の背中を押す効果が期待できるのです。

※3総務省の「令和4年版 情報通信白書」
“世界の主要SNSの月間アクティブユーザー数”
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/pdf/n3600000.pdf

プレスリリース配信サービス

プレスリリース配信サービスとは、企業や個人のプレスリリースの配信を代行してくれる、WEB上でのサービスです。企業が独自に調査したアンケート結果や、業界のトレンド情報などのファクト型コンテンツを広めたい時、活用すると便利です。

メディアへのプレスリリースの配信を代行はもちろん、運用しているサイトでの公開、さらには提携しているメディアやSNSへもリリースしてくれるので、比較的、安価にコンテンツを拡散したい時には適しています。

本来、プレスリリースは、報道機関向けに作成・配信するものですが、プレスリリース配信サービスを利用する場合は、プレスリリースの文面は、見込み顧客が読むことを想定して書くことが肝要です。

プレスリリース配信サービスの選び方は、以下の3通りです。
a.提携しているメディアの数
サービス会社によって、提携しているメディアの種類も数も異なります。提携しているメディア数が多ければ良いという訳ではなく、自社のプレスリリースの内容とマッチしているメディアと、多く提携しているサービスに依頼するのが効果的です。

b,価格の相場やプランの内容を確かめよう
配信価格の相場は、プレスリリース1本あたり約3万円といったところでしょうか。

また、基本的な配信プランは、単発配信、回数制限配信、回数無制限月額配信、回数無制限年額配信の4通りが一般的です。

配信価格もプランも、サービス会社によりまちまちなので、自社のプレスリリースの配信頻度に合わせて、比較検討してみると良いでしょう。

c,オプションやサポートの有無
サービス会社によっては、プレスリリースの校正・校閲作業、配信後の効果測定とリポート作成など、各種のサポートを用意している場合があります。

お薦めのニュースリリース配信サービスを、幾つかご紹介しましょう。

a.PR TIMES

PR TIMES
PR TIMESは、東京都港区に本社を置く、日本のPR会社です。国内シェアではNo.1を誇るニュースリリース配信サービスです。上場企業の利用率は48.3%、月間PV数は5,800万を数えます。

「YOMIURI ONLINE /読売新聞」、「産経ニュース」、「時事ドットコム」、「Googleニュース」、「ORICON NEWS」など、主要10サイトにプレスリリースを掲載しています。同社のメディアリストを利用すれば、1件のプレスリリースを、11,184媒体、778名の専門家の中から最大300件まで、配信することも可能です。

PR TIMESで運用しているFacebook、Twitter、LINEアカウントでは、合計580,300ものフォロワーを保有しており、これらのSNSアカウントでも、PR TIMESに掲載されるプレスリリースを投稿しているため、より多くの情報が拡散される可能性もあります。

他にも、プレスリリース作成支援を行っています。高画質な画像を最大で20点までアップロードでき、YoutubeやSlides shareなどにアップロードした素材も配置できるため、簡単に表現豊かで伝わりやすいプレスリリースを作成することが可能です。

また、360度画像や豊富な写真を利用して、例えば外観からは把握しづらい店内の様子や会場の風景などを、詳細に伝えることができます。画像や動画がすぐに用意できない場合は、ストックフォトサービスである「PIXTA」から、使用したい素材を追加料金なしで、プレスリリースに配置することも可能です。

さらには、プレスリリースを届けるための、バックアップ体制も充実しています。PR TIMESでは、プレスリリースを深く理解するための勉強会の開催や、記事の書き方についてのアドバイスも行っています。

加えて、同社が発行している管理画面では、分析データやヒートマップなど、効果測定できる機能があり、配信したプレスリリースがどの程度効果を発揮したのか、容易に確認できるように配慮されています。これにより、配信後の反響をすぐに認識することができるのです。

【PR TIMES】
https://prtimes.jp/service/

 

 

b.value press

valuepress

バリュープレスは、東京都千代田区に本社オフィスを構える、プレスリリース配信サービスです。

全国紙からニッチな業界紙まで、あらゆるジャンルの媒体社を網羅しています。11,000社以上のリストから、最大1,000名の記者に向けてニュースリリースを配信できます。

同社独自のツールを活用し、掲載希望メディアの傾向を調査し、効果的な訴求ポイントを探ります。また、概要をフォーマットに入力するだけで、専属のプロライターがリリース原稿を作成。記者への伝わり方や、内容への理解度が格段に上がります。

また、記者の好みのジャンルやカテゴリー、キーワードを洗い出し、記者が興味を抱きそうなプレスリリースのみを配信しています。これによりプレスリリースが、記事として取り上げられる確率が高まります。

さらに、メディアコンタクトを利用することで、リリースの内容にマッチしたメディアを、最大10媒体を選定。配信から1週間は、専任のスタッフが電話とメールで記者への個別対応を行い、記事掲載をフォローします。

【value press】
https://www.value-press.com/information_what

 

 

c.共同通信PRワイヤー

共同通信PRワイヤー

共同通信PRワイヤーは、共同通信グループのプレスリリース配信会社です。
報道機関を母体として、中立性と信頼性を担保しながら、取り上げる側のメディアの視点を元に、プレスリリース配信サービスを展開しています。

国内においては、メディアへの的確なリリース配信機能には定評があります。配信先のメディアには、全国紙・地方紙・業界紙などの新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、WEBメディア、証券会社のアナリスト、ジャーナリストなどを、厳正な審査の後、登録しています。登録者数は、約2,600媒体・約4,500か所。平均配信先数は、一回につき1,500カ所です。

PRワイヤーが提携している73のWEBサイトでは、7割以上がジャンルを限定せずに、全てのプレスリリースを掲載しています。プレスリリースは、配信先メディア専用の「プレスサイト」に掲載され、メディアに配信されるリリース原稿と、一般公開されるリリース原稿とに分けられます。一般公開されるリリース原稿は、「オープンサイト」にて随時、閲覧が可能です。

プレスリリース入稿時に設定したキーワードで、約2,000に及ぶニュースサイトをクリッピングし、記事掲載結果を、同社独自の広告換算値と併せて、会員専用サイト内でレポートしています。また、リリース配信後は、会員専用サイトにて、「オープンサイト」に掲載されたリリースのアクセス解析リポートを提供。PV=ページビュー数、UU=ユニークユーザー数などの数値をグラフで確認出来ます。

さらに有料オプションでは、プレスリリースをTwitter広告で配信するサービスも展開。生活者へダイレクトに情報発信できるため、認知度アップや一層の情報拡散が期待できます。

通信会社のネットワークを活かし、海外配信サービスも充実しています。アジア太平洋地域には、「AsiaNet」を通じて配信。欧米その他の地域へは、「PR Newswire」を介して配信しています。英文で配信したリリースは、公用語が英語以外の地域では、現地の通信社等が現地語に翻訳し、現地メディアへ配信しています。
【共同通信PRワイヤー】
https://kyodonewsprwire.jp/corp/

コンテンツディスカバリー広告

昨今、注目を集めている広告手法に、コンテンツディスカバリー広告というものがあります。ユーザーの潜在的なニーズに、効果的にリーチできるため、多くの企業が導入を検討しています。

コンテンツディスカバリー広告とは、メディアサイトで記事を読み終わったユーザーに対し、「おすすめ記事」という形で、自社のコンテンツを薦める広告手法です。メディアサイトや、ニュースポータルサイトなどで、おすすめコンテンツとして広告を表示させるサービスで、ウィジェットレコメンド型のネイティブ広告と捉えると分かりやすいでしょう。

ネイティブ広告は、インフィード広告とウィジェットレコメンド型とに分類できます。両者には、2つの違いがあります。

1つは、掲載面の違いです。
インフィード広告は、記事と記事との間に広告が表示されるのに対し、ウィジェットレコメンド型は、記事を最後まで読み終わった後に、「おすすめ情報」として掲載されます。

もう1つの違いは、広告の配信方法です。
インフィード広告は、一般的な広告運用と同じように、ユーザーのセグメントやターゲッティングが可能です。年齢や性別、居住地、趣味・趣向など、様々な属性に基づいて配信設定を行うことができます。

一方、ウィジェットレコメンド型は、プログラムによる自動運用という形を取っており、広告の運用方法には制限が設けられています。ユーザーが読んだ記事との関連性や、ユーザーの興味・関心の度合いによって、広告が配信される仕組みになっているのです。

コンテンツディスカバリー広告は、サービスを提供している会社と提携しているメディアサイト内の、設置されたレコメンド枠内に表示されます。美容やライスタイル、スポーツなど、メディアサイト内の大雑把なジャンル程度なら指定できることもありますが、基本的には広告主側からメディアの指定はできません。

既存の広告では、ユーザーの行動から判断して、最適と思われる広告を表示したり、ユーザーの属性に沿って顧客をターゲティングしたりと、既に顕在化したデータから運用方法を決めています。

コンテンツディスカバリー広告では、予測アルゴリズムが活用されており、ユーザー自らが気付いていない欲求を探り出すことができるのです。

アルゴリズムは、「この広告の訴求内容やクリエイティブ性は、この記事を読んでいる人に反応がいい」というデータを元に、ユーザーの反応を予測し、広告配信するのです。それ故に、ユーザーには、自身でも意識していない潜在ニーズに気付かせ、広告主企業には、これまで想定していなかった潜在顧客との接点をもたらしてくれるのです。

コンテンツディスカバリー広告サービスを展開する企業を、以下に記載しておきます。

a.Outbrain

outbrain

アメリカのCNNやThe Washington Post、イギリスのBBC、フランスのLe mondeなど、世界の主要メディアに、同社独自のレコメンデーション・テクノロジーが採用されています。

消費者が、「コンテンツをもっと見たい」と思う瞬間を捉え、ブランドの認知から向上までを実現します。消費者にコンテンツを最適な形で届け、見つけてもらうことにより、顧客の獲得と収益向上に貢献します。

個人の属性や行動履歴、記事との関連性、トレンドなどから、読者別に適切なコンテンツを選定し、表示しています。

【Outbrain】
https://www.outbrain.com/jp/

b.popin

popin

東京大学情報科学技術部の学生であったCheng・Too氏により、2008年に設立されたベンチャー企業です。

400以上の優れたメディアとのネットワークにより、日本で有数のネイティブ広告プラットフォームの1つとなりました。主要な新聞社、出版社、報道機関などに、メディアコンテンツと同じフォーマットで、推奨ウィジェットに広告を掲載しています。広告は、ユーザーが閲覧しているページのコンテンツや、アクティビティ履歴に基づいて自動的に最適化され、全ての広告を有益な情報としてユーザーに配信しています。

自然言語処理技術とAIテクノロジーを組み込んだ、独自のアルゴリズムにより、広告主のコンテンツを、ネットワーク内のメディアの最適な位置に配置しています。

また、メディア分析ユーザー分析機能である「メディアDNA」で培った、ユーザーのコンテンツ消費動向と広告主のコンテンツとを一致させるために、配信するメディアのリストを細分化。同社独自の画像認識技術である「Safetytechnology」を活用し、ネガティブな記事に広告が記載されないように調整することも可能。

さらに、分析リポートには定評があり、読者が読んだコンテンツの量(読み取り率)や、ユーザーがクリックする直前に読んでいた記事のコンテキストを報告。通常は外部メディアで読むクリックした記事カテゴリや、読む時間帯など、コンテンツの消費スタイルについても詳細にレポートしています。これは、今後ンのコンテンツマーケティング戦略に活かすことができます。

【popin】
https://discovery.popin.cc/home/

c.Data Tailor

Data Tailor

東京都港区南青山に本社を置くData Tailor社は、レコメンドウィジェット型・女性媒体特化アドネットワーク「Contetmatic=コンテンツマチック」を展開しています。高い訴求効果とターゲットへの確実なリーチを同時に実現。コンテンツに興味・関心の高いユーザーをアルゴリズムにより選別し、強力にレコメンドします。

ユーザーがどのような記事を好み、どのような情報を求めているかを把握し、ユーザー1人1人に最適なコンテンツを関連記事として「オススメ表示」します。コンテンツマシックでは、多様なデザインを用意しており、媒体のコンテンツスタイルや世界観に合わせて、フォーマットをカスタマイズ。媒体画面の世界観を損なうことなく、最適な形でのコンテンツレコメンドを実現しました。

主婦の友社、マガジンハウスをはじめとした、主要な女性メディアのみにコンテンツを掲載することにより、自社のターゲットユーザーに向けて、ブランドメッセージを効果的に届けることが可能です。

また、コンテンツ掲載後のフォローも充実。記事コンテンツの本分領域が、ユーザーの可視領域に入っているかを判断し、その情報量と経過時間から、ユーザーの読了状況を正確に測定します。ユーザーの読了率を把握することにより、PVだけでは評価できなかった、ユーザーのコンテンツに対する満足度を把握することが可能になりました。これにより、「質の高いコンテンツ」を定性的にではなく、定量的に評価することが可能です。

【Data Tailor】
https://www.datatailor.co.jp/

まとめ: 広告はコンテンツマーケティングにおいて重要な戦略の1つ

広告はコンテンツマーケティングにおいて重要な戦略の1つ

今回は、コンテンツマーケティングにおける広告について、色々な角度から考察してみました。

コンテンツマーケティングは、低予算で気軽に始められる点がメリットではありますが、メディアを起ち上げてから効果が実感できるまでには、ある程度の時間を要します。

広告は、製作費や出稿費など、費用は高額になりますが、その効果には即効性があります。

両者は相反する関係にはなく、お互いの短所を補いながら、マーケティングの効果を最大化することが望ましいと言えるでしょう。

情報発信ツールという観点からすると、広告も立派なメディアです。コンテンツマーケティングでは、広告を「ペイドメディア」という位置付けで、トリプルメディアの1つとして、オウンドメディア、アーンドメディアと並ぶ、戦略の一部と捉えています。

広告に出稿することで、幅広い層に向けて情報の拡散を行い、短期的な認知効果を狙います。それと同時にオウンドメディアでコンテンツマーケティングを実施することで、中長期的なスパンでユーザーを購買行動へと誘うのです。さらにその先は、SNSを活用しながら、顧客を自社のファンへと昇華させ、自社の評判を拡散してもらうことにより、口コミ効果を利用したブランドの向上も見込めるでしょう。

いずれにしろ、コンテンツマーケティングは、プル型のマーケティングであり、ユーザーにコンテンツを「見つけてもらう」ことが、全ての始まりです。

施策を成功へと導く秘訣は、「コンテンツファースト」の視点に立つことが重要なのです。

弊社では、「読ませるコンテンツ作りの経験値」を備えたライターと、「信頼性・正確性を担保する知識」を有する監修者との協業により、最適なコンテンツ制作を実現します。また、SNSに対応したコンテンツ作成および、リード獲得にも実績があり、御社のコンテンツマーケティング施策に大きく貢献します。

お気軽に、お問い合わせください。

デファクトコミュニケーションズ
https://defacto-com.net/service/contents/

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大庭隆之
大学卒業後、新聞社に勤務。企業へのインタビュー記事作成業務を経たのち、広告制作会社に勤務。退社後は、フリーランスのライターとして活動中。得意分野は、ビジネス、マーケティング、各種マーケットリサーチなど。
コンテンツマーケティングを成功に導く3つのステップ