コンテンツマーケティングにおける企業の成功事例を厳選/効果を上げている会社は何をしている?


マーケティング業界において、コンテンツマーケティングは、今や確かなポジションを確立しています。企業の多くがこの施策に手を染め、効果を実感している会社とそうでもない会社とに分かれているのが現状です。
同じように施策を行っているように見えても、運命を2分する分岐点はどこにあるのでしょうか?
そこでこの記事では、実際にその効果を実感している企業を取り上げ、その事例から成功イメージを抱き、自社の施策に活かして頂きたいと思います。

この記事の目次

コンテンツマーケティングとは?


コンテンツマーケティングの成功イメージを確かなものにするには、その定義と本質をしっかりおさえておくことが重要です。

コンテンツマーケティングの定義

「コンテンツマーケティング」という言葉が、日本のマーケティング関係者の間で使われ始めたころ、「新しいSEOの手法である」あるいは、「ビジネス関連のブログ記事を作成することである」という程度の認識にとどまっていました。
コンテンツマーケティング・インスティテュートの創始者で、コンテンツマーケティングの第一人者と目されるジョー・ピューリッジ氏は、コンテンツマーケティングの定義を次のように述べています。
「コンテンツマーケティングは、価値のある一貫したコンテンツを作成・配布することに焦点を当てた、戦略的なマーケティングアプローチです。自社の見込み客を引き付け、最終的には収益性の高い購買行動を促すことを目的としています」。

コンテンツマーケティングの本質を理解する

コンテンツマーケティングはご承知のように、マーケティング手法の一つです。マーケティングとは一口に言うと、「企業と顧客とが良好な関係を築き、顧客が自社の製品やサービスを購入し続ける仕組み」を作ることです。自社の製品やサービスを一方的に売り込むのではなく、見込み客や顧客が関心を持ちそうなコンテンツを常に提供し、自社に興味を持ってもらうことが最初のステップです。そこから徐々に製品・サービスに関心を抱かせ、最終的には購買行動を取ってもらうことが、この施策の本質です。

コンテンツマーケティングのメリットと必要な理由


コンテンツマーケティングの本質をみると、実施すればすぐに効果があらわれるような、お手軽な施策ではないことはお分かり頂けるでしょう。では、大手企業から中小企業まで、マーケティング対策の一環として、これほど注目を詰めているのはなぜでしょう。
この項では、コンテンツマーケティングのメリットと、なぜ必要なのかについて、見ておきましょう。

コンテンツマーケティングのメリット

広告費の節約
一般的には、、企業イメージアップや商品の宣伝を行うには、テレビやラジオ、新聞・雑誌などのマスメディアに料金を支払って、広告を出稿します。ただこれでは、広告費が高額になるばかりでなく、出稿を打ち切ってしまえば、広告効果は長くは持ちません。WEBメディアにおいて、リフティング広告を仕掛ける場合でも、広告費を継続して支払はなければ、自社サイトへの流入はストップしてしまいます。
一方、コンテンツマーケティングは、記事の作成を外注すればその費用はかかりますが、一旦、公開すれば、それ以上のコストはかかりません。しかも広告とは違い、広告費を払い続けなくても、コンテンツを求めて自社サイトに一定の読者は来訪してくるでしょう。コンテンツマーケティングは、広告費を削減する効果が期待できます。
顧客ロイヤリティの向上
「顧客ロイヤリティ」とは、その会社や商品・サービスに対し、消費者が愛着を感じることを指します。自社サイトへの訪問者に、彼らが読みたくなるような記事を継続して提供することで、「このサイトに来れば、欲しい情報が手に入る」という認識を持たせることが大切です。その結果、訪問者はその企業の製品やサービスにも興味を抱き、同じような商品を購入しようと検討する際は、他社ブランドではなく、その企業のブランドを選ぶようになるのです。つまり、労せずして、他社との差別化ができるという訳です。
コンテンツの資産化
広告などの場合、出稿を止めてしまえば、折角作成した広告コンテンツは人目に触れることはなくなってしまいます。しかし、コンテンツマーケティングでは、一度、コンテンツを作成してオウンドメディアで配信すれば、サイトを閉鎖でもしなければ、サイトの訪問者はいつでも閲覧することができます。ブログ記事などは、本数が増えれば増えるほど、記事の内容に興味を持つ見込み客の流入経路は複雑に拡大します。コンテンツマーケティングを継続することにより、コンテンツは見込み客獲得のための資産として蓄積されるのです。

コンテンツマーケティングはなぜ必要なのか

ある製品を求めている場合、今までであれば、企業からの一方的な広告や、営業マンが持ち込むパンフレットなど、限られたルートでしか商品知識は得られませんでした。
その後、インターネット及び、ソーシャルメディアの普及とともに、消費者の情報収集力は飛躍的に向上しました。そうなると、消費者は、欲しい情報を求めて、能動的に行動するようになります。
簡単な操作でネット検索し、商品についての基本的な情報は、すぐに手に入ってしまいます。そうなると、その商品の長所や短所はもちろん、購入した際、自分にどのような得があるのか、貪欲に知りたくなるのが人というものです。
今まで、企業側から一方的に受けるだけだった広告も、自分たちの知識欲を満たしてくれるものではなくなってきたのです。そうなると、商品についての「売り」のように、企業が前面に押し出したい情報と、消費者が求めているそれがマッチしないという事態が起こることにもなりました。
マス広告というものは、企業名や商品名など、一時的に拡散するには優れたメディアです。しかし一過性である性質上、多くの情報量を消費者に届けることには向きません。一方、消費者は自分を満足させてくれる情報には、敏感に反応します。ただその中には、企業が発信したい自社製品の宣伝などは、含まれていません。今や、企業と消費者は、情報のやり取りにおいては、対等の関係になったのです。このような状況下では、企業が届けたい情報と、消費者が本当に知りたい情報との間には、おのずとギャップが生じることになりました。
昨今では、テレビを見ていても、一目で何の広告か、分からないケースが増えています。タレントやミュージシャンが画面狭しと動き回り、社名や商品・サービス名を連呼しても、詳しい説明は皆無です。もっとも、15秒や30秒といった短時間に十分な説明を加えるのは無理というものです。そこは企業側も心得ていて、CMの最後に、「詳しくは〇〇〇で検索!」などの文句で締めくくることが多いようです。マス広告などの「ペイドメディア」と、サイトやチラシ、会社案内など、企業が独自に有する「オウンドメディア」とをうまく使い分けている好例といえます。ただ、ここで問題となるのは、消費者がその企業のサイトを訪問した際、どのような情報が得られるか、ということです。わざわざサイトを訪れても、CMに毛が生えた程度の情報では、二度とそのサイトは覗いてもらえないでしょう。
「企業側が伝えたいこと」と、「消費者が本当に知りたい情報」とのギャップを、コンテンツの力で埋める役目を果たすのが、コンテンツマーケティングという施策といえるでしょう。端的にいえば、消費者が求めている、あるいは真に有益な情報を、コンテンツとして提供することで、企業と消費者とのコミュニケーションを最適化する、マーケティングの一手法です。

コンテンツマーケティングにおける4つの型


コンテンツマーケティングを実践するために、4つの型が存在します。この施策をさらに深く理解する一助として、ご紹介しておきます。
最初の2つは、消費者自身が何を求めているのか、まだ気づいていない「潜在顧客」に対するもの。後の2つは、既に何を求めているかが消費者自ら気づいている「顕在見込み客」に向けたものです。

ネイティブ広告型

新聞や雑誌などの紙媒体でいえば、「記事広告」と呼ばれるものです。書かれている内容に興味を持ったユーザーが、本文を読んでいるつもりが、いつの間にか広告文を読まされている、という形態です。もちろんそこには、制作側に「騙して読ませよう」という悪意はなく、あくまで、いつもの記事を読むように、自然な形で情報を提供しようという意図があり、それゆえに、「ネイティブ広告」と称されているのです。SNSでは、Facebookのスポンサー広告や、ツイッターのプロモーティッドツイートがそれにあたります。
SNSという「アーンドメディア」の力を借りる形とはなりますが、未だに自社や商品・サービスの存在に気付いていない一般消費者に対し、自社サイトへの流入を促す効果は期待できます。

面白コンテンツ型

誰もが興味を持ちそうな、「面白いコンテンツ」の魅力を借りて、消費者の興味を喚起し、自社への関心を高め、自社サイトへの自然流入を促す手法です。Youtubeにユーザーがー目を引きそうな動画を掲載し、自社サイトに引き込む方法は、あまりコストもかからず、「バズれば」一気にサイトの訪問者は拡大します。ただ、この手法で訪れたユーザーは、自社や自社が取り扱う商品・サービスに、何の興味も示さずに離脱していく方が大半です。そこから、どのように潜在顧客、見込み顧客への過程を踏ませることができるのか、コンテンツの作成においても課題となるでしょう。

エデュケーショナル型

ここからは、自分で何を欲しがっているか、既に気付いている消費者に向けての手法です。
「エディケーション型」とは、検索キーワードで自社サイトに辿り着いた消費者に対し、日々の生活で疑問に感じていること、困りごとに対する回答をコンテンツとして提供する手法です。
普段は意識していないけれど、いざ必要に迫られると、購入を検討するためにネット検索する方は多いのではないでしょうか。
「ガスとIHI、安全性と経済面でみるとどちらを買うべき?」、あるいは、「40代の独身女性が買うべき保険商品は?」など、日常生活に即したちょっとした疑問にコラム形式で回答するのです。これにより、見込み顧客=リードがまだ購買意識に気付いてない段階から良好な関係を築き、商品の購入へと後押しする手法が、「エデュケーション型」です。
この型で扱うコンテンツは、マスメディアの広告のように一過性のものではなく、サイトが閉鎖でもしない限り、アーカイブとして資産となって残ります。
また、リードを購入にまで導いた後も、自社への好感度を高め、顧客ロイヤリティの向上に繋がります。そして、自社製品・サービスを通して顧客体験を高め、自社に対する評価をSNSを介して拡散する、「ファン」化にまで結びつけることが可能になるのです。

コンテンツSEO型

オウンドメディアを運営する担当者にとって、自社サイトが検索結果の上位に表示されるか否かは、無視できないところでしょう。
この検索結果における上位表示は、Googleの検索アルゴリズムが大きく関わっています。このアルゴリズムは、過去に何回かアップデートされています。以前は、技術的な観点から被リンクなどの有無などが、表示順位を左右してきました。しかしここ数年は、より読者に寄り添った、有益になるコンテンツの掲載が問われ、サイトの内容の質が重視されるようになったのです。そこで登場したのが、「コンテンツSEO」という概念です。これは、サイトのコンテンツの質を上げることにより、SEO対策を行うという考え方です。
前述した「エデュケーショナル型」と似ているようですが、その目的と対象とする消費者が異なります。
エデュケーショナル型の目的は、自社サイトに訪れた潜在顧客や見込み顧客に、購買行動を取らせることが目的です。これに対し、コンテンツSEOの目的は、自社サイトのSEO対策に資するように、検索クエリで集めた検索キーワードをもとにコンテンツを作り、掲載することです。
サイトへの流入ルートは、検索からの自然流入だけではありません。エデュケーショナル型では、検索してきた来訪者はもちろん、SNSから流れてきた人、店頭のチラシやパンフレットで見て訪れた人、営業マンから薦められて覗いてみたという人など、流入ルートは様々です。一方、コンテンツSEOが対象とするのはあくまで、検索行動を通して自社サイトを訪問した人たちです。

企業の成功事例をご紹介


ではここからは、企業の具体的な事例をご紹介します。
上で述べた、各型に即した事例をお見せします。

ネイティブ型/「東洋経済ONLINE」

東洋経済新報社が運営するオウンドメディアですが、多くの囲み記事が掲載されています。試しに、「コロナ禍の注目家電『23年前に誕生』の深い理由」をクリックすると、ダイキン工業の執行役員へのインタビューを通じ、20年以上前に空調専業メーカーへと舵を切った先見性と、今日に至るまでの道のりについて、詳細に伝えています。ボリュームも十分、インタビューも深堀した内容で、丁寧に書かれています。ページの最後までスクロースすると、「>換気できるエアコンで、お家を快適に。換気のことならダイキン」という一文があり、はじめて「広告だったのか」と気付きます。ここもクリックすると、初めてダイキン工業の公式サイトへと遷移しました。
記事としても読みごたえを感じる質の高さで、ネイティブ広告としては、質の高いレベルだと感じました。
☆「東洋経済ONLINE」
https://toyokeizai.net/

面白ロコンテンツ型/「サイボウズ式」

今や、企業では幅広く利用されている、「サイボウズOffice」や「kintone(キントーン)」などのグループウェアを開発・販売元であるサイボウズ株式会社が運営しています。
コンテンツ記事の内容は、「マネジメント」、「就活」、「多様性」、「ワークスタイル」、「人事制度」、「キャリア」など、広範なトピックを扱っています。また、サイト内を回遊して分かるのは、読者の属性を入手するための入力フォームが見当たらないことです。
そして、このことから、同メディアの開設目的は、自社製品・サービスへの誘導ではなく、会社で働く世の人々が、誰でも抱く課題や疑問を提起し、社会問題化しているテーマに目を向けてもらうことが目的であると推察できます。
面白いのは、トピックの中に、同社の代表取締役社長「青野慶久」というタグがあること。代表者自らが、経営者や研究者などの見識者と対談し、その模様を詳細に伝えています。企業の代表者の人となりや企業理念がおのずと明らかになり、サイボウズへの親しみやすさを醸成し、企業ブランドの向上に繋げているようです。
☆「サイボウズ式」
https://cybozushiki.cybozu.co.jp/category/company.html

コンテンツSEO型/「Lidia」(ライオン株式会社)

ライオンが運営している「Lidea(リディア)」は、サイトを生活情報メディアと位置づけ、自社の調査・研究に基づき、健康的な生活に役立つ情報の発信に努めています。扱っているテーマは、「自分にぴったりのハブラシを見つけよう!おすすめハブラシ」や、「お風呂が『めんどくさい』の対策!浴槽のお掃除はこすらず…」など、快適な生活を維持する上で有用な話題を取り上げています。これらは、同社の取り扱う商品に即した内容ですが、過度な売り込みにならないよう、あくまでお役立ち情報の発信、というスタンスを貫いている点が特徴です。
☆「Lidia」
https://lidea.today/

エデュケーショナル型/「Lifenet JOUNAL」(ライフネット生命保険株式会社)

大手ネット保険のライフネット生命が運営する、「Lifenet JOUNAL=ライフネットジャーナル」は、お金や仕事、健康など、ストレートに保険と直結する関係にないトピックの記事が並んでいます。生命保険は、結婚・出産・退職など、ライフステージごとに見直しや購入を検討することの多い商品です。
従って、普段から生命保険のことを考えている人は、多くはないのではないでしょうか。そこで、同サイトでは、一般の人が関心を持ちそうなテーマを選び、ブログ記事に取り上げています。こうすることにより、潜在顧客との接点を多く持つようにしました。自社の保険商品を押し付けるのではなく、将来、生命保険が必要になった時、ライフネット生命を思い出してもらう仕組みを作りました。
☆「ライフネットジャーナル」
https://media.lifenet-seimei.co.jp/

エデュケーショナル型/「経営ハッカー」

スモールビジネス向けクラウド会計ソフト「freee」を提供する、株式会社freeeが運営するオウンドメディアです。
中規模企業の経営者や、個人事業主に向けて、会計、経理、人事労務、税務、確定申告、給与計算、起業、会社設立など、経営全般に関わる情報を発信しています。
記事の内容は、「窪田製薬ホールディングス・窪田良代表に聞く~ウェアラブルデバイスで近視を根絶、白内障、緑内障も防ぐ」や、「IPO協会轟(とどろき)加藤広晃会長に聞く~IPOスコアリング上場確度を可視化、IPO発明による進化は無限」など、経営についてあらゆる角度からアプローチしています。
スタートアップ企業のCEOや、年商数十億円を売り上げる企業の経営者などへのインタビュー記事も充実。また、同社が定期的に開催している「会計freeeユーザー会」の模様をリポートしており、ユーザーの生の声を読者に届けることで、会計ソフトを検討している潜在顧客の購買意識を喚起しています。
そして、読者としてターゲットに据えているのは、経営に関心を持つ事業者やビジネスマンであり、彼らを自社のファンとして取り込むことを目的としています。こうすることで、彼らが今すぐでなくとも、いつか会計に関する課題に直面した時、同社を思い出してもらうことで、顧客へと昇華させるという、B to Bにおける成功事例といえるでしょう。
☆「経営ハッカー」
https://keiei.freee.co.jp/keyword/getsuji-kessan

まとめ:成功事例からコンテンツマーケティングのイメージを確かなものに


今回は、コンテンツマーケティングという施策において、確かな効果を上げている成功事例をご紹介しました。
コンテンツマーケティングは、広告費の削減、コンテンツの資産化、顧客ロイヤリティの向上と、複数のメリットが見込めます。
ネットの普及により、企業と消費者とは情報発信においては、対等の関係となり、企業が伝えたい内容と、消費者が求める情報との間に齟齬が生じるようになりました。このギャップを、コンテンツの力で埋めるのが、コンテンツマーケティングでもあります。
コンテンツマーケティングには、「ネイティブ型」、「面白コンテンツ型」、「コンテンツSEO」、「エデュケーショナル型」など4つの型があり、これらの型を踏襲することにより、コンテンツの効果を最大化する企業も増えています。
弊社は、コンテンツ制作はもちろん、運営に関してのスキルと知見を要した専門家が多く在籍しています。
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大学卒業後、新聞社に勤務。企業へのインタビュー記事作成業務を経たのち、広告制作会社に勤務。退社後は、フリーランスのライターとして活動中。得意分野は、ビジネス、マーケティング、各種マーケットリサーチなど。
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