企業と顧客との最良な関係を築き、維持するために欠かせないのが「コミュニケーション戦略」です。 しかし、その重要性は感じていても本業に時間をとられてしまい、中々そこまで手が回らないというのが現状ではないでしょうか。 そのような時、頼りになるのがプロのコンサルの存在です。自社の担当者のみで対策を練ってプロジェクトを運営していくことは容易ではないでしょう。
インターネットで検索すると、弊社を含めてマーケティングやコミュニケーション戦略をうたう企業は多くあります。コミュニケーション戦略を実践するためには、いくつかのプロセスを経る必要がありますが、最近では「このフローなら当社で」というように、得意な分野のみに特化して売り込むコンサル企業も少なくありません。
しかし弊社では「コミュニケーション戦略とは、その企業にとって最適な目標を達成していくための一連の流れの中で行うマーケティング手法」と捉えています。つまり、一つのフローのみを取り出して企業に提供しても、それは本当の問題解決にはならないと考えています。
今回は、弊社が考えるコミュニケーション戦略の各フローについて触れながら、それぞれを一気通貫で行うことがいかに大切かについて解説します。
この記事の目次
コミュニケーション戦略4つのフロー
企業が市場のニーズを的確に把握し、それを満たす商品やサービスを適正価格で提供するのが理想的な事業活動です。ただこれには、大切なことが抜けています。企業がどんなに良い商品やサービスを流通させても、顧客がその存在を知らなければ何にもならず、ユーザーの獲得には繋がらないということです。
そこで企業が顧客に対して適切なコミュニケーションを図ることを、コミュニケーション戦略と呼びます。コミュニケーション戦略では、コンテンツとしてのメッセージの作成と、それを伝えるメディア選びに目がいきがちです。しかし、第一にするべきことは「戦略の策定」です。
ここでいう戦略とは「誰に」、「何を」、「どのように伝えるか」を明確にすることで、全体のシナリオにあたります。さらに成果を評価できるように、効果測定をして分析することも必要です。そして、それらの各フローをなめらかに連携するために、戦略方法や分析を行うためのフレームワークを使用します。
では、各フローでどのようなことをするのか簡単に見ておきましょう。
1 戦略立案
その企業が持つ顧客や購買データ、WEBサイトにおける行動、メールに対する反応などを分析し、顧客のニーズを明確にしてマーケティングの設計図を作成します。それには、「カスタマージャーニー」を正確にとらえることが求められます。
「カスタマージャーニー」とは顧客が購買に至るまでの動きを「見える化」したものです。これにより顧客との接点を洗い出すことで、最適なタイミングと場所で顧客に情報を届けることができます。そして、カスタマージャーニーをもとにしてコミュニケーション戦略を策定します。「いつ」、「誰に」、「何を」、「どのように」伝え、目的を達成するのかを、具体的なシナリオに落とし込んでいくのです。
2 コンテンツ制作
戦略立案を行ったら次に、伝えたい内容について考えます。コミュニケーション戦略の「何を」になりますが、これは「コンテンツ制作」にあたります。
インターネットの普及とともに、企業と顧客とがコミュニケーションを密にとれる時代になりました。そして企業のオウンドメディアを通じてコンテンツマーケティングが行われるようになって早くも数年が経ち、顧客の消費行動がコンテンツにより左右されるようになりました。つまり、より魅力的なコンテンツの制作が必要とされているのです。
これまでの企業サイトのコンテンツとしては、「トップのあいさつ」や「企業理念」、「企業概要」や「事業や商品・サービスの紹介」など、“自己紹介”に終始した内容がほとんどでしたが、これからは次のステージへと進むべきと弊社は考えます。例えば、業界の最新情報を常に更新するとか、お役立ち情報を載せるなど、想定する顧客が読みたがる情報を配信することが重要なのです。
3 効果測定
戦略を策定し、コンテンツを作成して配信すれば、コミュニケーション戦略は終わりではありません。コンテンツがどれだけの人に読まれ、その結果、どれほど集客や購買につながったかという効果測定をする必要があります。例えば、ある企業の新商品の発売キャンペーンについて、「何パーセントの人に知ってもらう」というように、数字で測定できる目標設定が重要なのです。
コンテンツの効果測定の指標としてよく使われるのが、自社サイトであれば「ページビュー」や「ユニークユーザー数」、SNSであればツイッターの「フォロワー数」、フェイスブックにおける「いいね」の数などでしょう。
効果測定により、コンテンツの直面する課題が明らかになります。同時に費用対効果が鮮明になるとともに、どこを改善すれば良いかが分かります。
4 最適化
「顧客が商品・サービスを買いたくなる」という観点から、現状のコミュニケーション戦略の課題を洗い出し、効果を測定・分析します。その上で顧客との「どの接点」と、「どんなコンテンツの組み合わせ」が、「どのような購買行動を起こさせるか」を導き出すのです。この分析の繰り返しにより、コミュニケーション戦略をさらなる最適化に向けてブラッシュアップすることになります。
プロセスに特化した業者もある
コミュニケーション戦略を実行するにあたり、どのようなプロセスがあるか、お分かり頂けたでしょうか。
それぞれに高度なスキルが求められるため、一定のプロセスに特化したサービスを提供するコンサル企業やコンテンツ制作会社も多いようです。そのようなコンサル会社は主に戦略策定、制作会社はコンテンツ作成に専念するわけですが、これでは川上と川下が分断され、企業が一番伝えたい情報が顧客に届かない恐れがあります。
一方で、戦略策定からコンテンツ作成、効果測定に基づくコミュニケーションの最適化までを一貫して請け負うコンサル企業も存在します。
アウトプットを一貫したコミュニケーション戦略の効果
企業が顧客にメッセージを伝える上で、一番大切なことは「ぶれない」ことです。
例えばメーカーであれば、事業の軸は「良いものを作ること」であり、その根っこには企業理念があります。トップの思いを十分に読み取ってコミュニケーション戦略を練り、コンテンツの作成に反映することが重要になるのです。これを別々の業者にまかせていては、どこかでぶれが生じてしまうでしょう。
しかし、企業のコンサルティングから入り経営上の数字や目標を把握したのち、コンテンツ作成に必要なクリエイターをあてがえばアウトプットを一貫できるため、コミュニケーション戦略を効率的に行えます。
まとめ
コミュニケーション戦略における各フローの内容と、それらを請け負うコンサルの存在についてお話しました。コンサルといっても、各フローに特化してサービスを提供する会社と、戦略策定からコンテンツ作成、効果測定、コミュニケーションの最適化までを一貫して引き受ける会社に二極化します。
コミュニケーション戦略を効果的に行いたいなら、一気通貫型のコンサルに依頼することをお薦めします。
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