インサイドセールスに向いている人/向いていない人


新型コロナウィルスの終息は未だに見通せず、世界は新常態を求めて、ゆるやかに歩み始めています。ビジネスにおいても、いかに生産性を上げ、売上を向上させるかは喫緊の課題と言えるでしょう。
そのような状況下で、にわかに注目を集めているのが、「インサイドセールス」です。
経営者の中には、自社でどのように実施するべきか、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
インサイドセールスは、日本の産業界においてはまだ黎明期にあり、正解と呼べる形態はありません。ただ、インサイドセールス部門を組織する上で、どのような人材を揃えるべきかは、共通するテーマです。
そこで今回は、インサイドセールス部門を起ち上げる際、どのような資質を持つ人物がふさわしいか、また反対にふさわしくないのか。加えて、身に付けておきたいスキルについて解説します。

インサイドセールスに適した資質とは?

PCの画面に見入る3人の女性
チームのパフォーマンスを上げるには、各人が持つスキルは無論のこと、インサイドセールスに向いた資質を有することは重要です。なぜなら、業務に必要なスキルは後からブラッシュアップすることは可能ですが、資質に関してはその人の個性や人柄に依存するため、後付けで教育することが難しいからです。

電話やメールを介してのコミュニケーション能力

インサイドセールスでは、電話やメールなどを介して、顧客と非対面によるコミュニケーションが求められます。非対面であると、受け取る情報量は限られてしまいます。電話であれば、インサイドセールスが受信できるのは音声のみですから、語られる内容や声音などで、相手の考えを汲み取るコミュニケーション能力が求められるのです。
この一年でWEB会議ツールが普及し、ZOOM等を用いた営業スタイルも一般的にはなりました。それでも、対面式の営業であれば、顔色やしぐさ、場の雰囲気などから、相手の意図を察することができますが、モニター越しではそれは不可能です。相手の発する一言一句を正確に理解し、こちらの提供できる価値を真摯に伝える姿勢が問われるのです。
メールにおいても、相手が抱えている課題を、自社であれば解決できる旨を簡潔に表現し、自社の製品・サービスを魅力的にアピールする文章力が必要です。

物事をポジティブに捉えられる

流通業などの顧客サポート部門では、数多くのオペレーターが電話を通して、顧客からの問い合わせに対応しています。単なる問い合わせであれば、マニュアルに従って相手の要望を聞き取り、担当部署へ繋げば済みます。
しかし中には乱暴な物言いで、クレーム電話をかけてくる顧客も少なくありません。電話という非接触型のツールだからこそ、顧客側でもついきつい言い方をしてしまうのかも知れません。
このような状況が日常茶飯時であるオペレーター業務では、軽い鬱やノイローゼに見舞われ、離職する人もいると聞きます。
インサイドセールスにおいては、リードナーチャリングの過程で、見込み客と電話やWEBツールで、複数回にわたって接触を図ることもあります。「こんなことを言われた」などと、相手の物言いに一喜一憂していては、業務は遂行できません。リードの数をこなす上からも、案件の1つ1つにこだわらず、ポジティブに捉える楽観性が求められます。

継続して業務を続けられる忍耐力

インサイドセールスの業務は、マーケティング部門から多くのリードを受け取ることから始まります。
リードの情報は玉石混交で、自社に対する単なる興味で問い合わせてきた人、既に自社製品・サービスの購入を検討している人など、様々です。これらの見込み顧客に対し、オンラインツールで継続してコミュニケーションを図り、受注に向けての確度を高めていく根気強さが必要になります。
このようなリードナーチャリングは、ある程度の時間がかかるため、辛抱強くコツコツと業務を遂行し続ける忍耐力が求められるのです。

インサイドセールスに向かない性向

腕組みして不機嫌な表情を見せる女性
では反対に、インサイドセールスに向かないのは、どんな人物像でしょうか。
インサイドセールスの業務の主眼は、マーケティング部門からリードを受け取り、見込み顧客の受注確度を上げ、リスト化して営業部門へ引き渡すことにあります。そうすることで、各部門間で顧客情報を共有し、PDCAを高速で回しながら、成約というゴールに到達しなければなりません。成約率が低下すれば、どこに原因があるのか、追及されることもあるでしょう。
その時に、他部門に責任を押し付けるのは、どの組織においてもしばしば見られる傾向です。
具体的には、マーケティング部門に対し、「リードの件数が少ない」、「リードの質が悪い」などと陰口を言うケース。また営業部門に「顧客リストを営業活動に活かしていない」、あるいは「営業の対応が悪く、クレームの電話を受けた」などと、営業のパフォーマンスのまずさを指摘する行為です。
心情として分からなくもありませんが、このようなことが頻繁にあっては、部門間の信頼関係を著しく傷つけてしまうでしょう。
成約率の低下の原因を追究された際、すぐに他部門に責任を押し付ける性向の人は、インサイドセールスの業務には向きません。冷静に自らの業務内容を振り返り、改善点を見いだす謙虚な姿勢が求められるのです。

インサイドセールスにおける身に付けておきたいスキル

PCを前に、笑顔で語り合う2人のスーツ姿の男性
インサイドセールスの効果を最大化するために、担当者には身に付けておいて欲しいスキルがあります。それは、論理的思考力、ヒアリング能力、デジタルツールを使いこなす能力の3つです。

論理的思考力

論理的思考力とは、複雑に絡み合った事象を整理して体系化し、各構成要素を細分化して重要度に応じて並べ替える能力です。
インサイドセールスでは、見込み顧客の直面する課題を分解・分析します。次に、自社の製品・サービスで解決することが可能かどうかを見極め、可能であれば提案し、不可能であれば理由を丁寧に説明します。
リード数の増加に伴い、扱う情報量も膨大なものになるため、何が重要かを整理して優先順位をつけ、他部門へ分かりやすく伝えるスキルが必要になります。

ヒアリング能力

ヒアリング能力とは、端的には「相手の話に傾聴し、正しく理解する」力です。ただこれは、黙って相手の話す一字一句を聞いていれば良いわけではありません。話した内容を細大漏らさずに記憶するのであれば、ICレコーダーで録音し、後で記憶すれば済む話です。
ヒアリングの目的は、相手の置かれた状況を把握し、相手に資する提案に繋げることにあります。そのためには、漫然と話を聞くのではなく、適度なタイミングで相槌を打ってリズムを作り、適切にこちらの意見や質問をはさみ、会話を続ける能力が求められるのです。
しかし時には、見込み顧客側でも気付いていない、潜在的なニーズがあるかも知れません。優れた聞き手であれば、質問を重ねるうちに、「この相手先は、こんな課題を抱えているのでは?」と勘が働くものです。もしそうであれば、「こんなお困りごとはありませんか?」と仮説を立てて課題に気付かせ、隠れたニーズを引き出すことも可能です。

デジタルツール活用能力

インサイドセールスを効果的に進める上で、身に付けていることが望ましい3つ目のスキルが、デジタルツール活用能力です。
営業活動において、積極的に取り入れられているデジタルツールには、「SFA=Sales Force Automation」と、「CRM=Customer Relationship Management」があります。
SFAは、「営業支援システム」と呼ばれ、案件ごとの情報や商談内容を入力することにより、顧客との折衝情報を蓄積し、営業活動を効率化することが目的です。
これに対してCRMは、「顧客関係管理」と訳され、ツールの目的は、顧客情報を蓄積し、データベース化することにあります。これにより、顧客情報は営業部門だけでなく、マーケティング部門や開発部門など、複数部門で共有することができるのです。さらに最近のCRMには、メールの一斉配信機能やアンケート機能などが搭載されており、リード獲得のために利用されるケースも増えています。
インサイドセールスの存在は、マーケティング部門と営業部門との橋渡し役とも言えます。SFAとCRMを使いこなせれば、営業部門とマーケティング部門との連携をより強固なものにすることが可能になります。

まとめ:インサイドセールスに適した資質を有した人物を見極め、スキルを身に付けさせることが重要

複数のビジネスマンのシルエット
インサイドセールスを成功させるためには、業務を遂行するために適した資質を持つ人物を選び、必要なスキルを身に付けさせる教育体制が重要になります。
インサイドセールスにふさわしい資質とは、コミュニケーション能力、物事をポジティブに捉える楽観性、そして忍耐力です。反対に、インサイドセールスに向かないのは、何か業務に支障が生じた際、責任を他人や他部門に押し付ける性向のある人です。
また、インサイドセールス業務の効果を最大化するためには、論理的思考力、ヒアリング力、SFAやCRMなどのデジタルツールを駆使する能力が必要です。
インサイドセールス部門は、マーケティング部門と営業部門との、スムーズな連携が求められます。そのためには、インサイドセールス業務に向いた性向のある人員でチームを組織し、スキルを絶えずブラッシュアップする、柔軟な教育体制が望まれます。
とはいえ、最初から理想とする組織づくりを目指しても、中々うまくオペレートできるものではありません。自社に足りない人材や組織機能は、外部のプロの手を借りるという選択肢もあるはずです。
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