インサイドセールスの将来像/インサイドセールスは今後どのような進化を遂げるのか?


新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、従来の対面による営業活動は買い手側企業には敬遠され、それに伴い、にわかに注目を集めているのが、「インサイドセールス」という手法です。
インサイドセールスは、相手先に出向くことなく、電話やメール、あるいはチャットツールやビデオ会議システムを利用して、見込み顧客の意識を購買行動に向ける手法です。フィールドセールスが「外勤営業」と訳されるように、インサイドセールスは「内勤営業」を意味する用語です。
これまでの「テレアポ」業務とは一線を画し、売上を向上させる切り札と目されるインサイドセールスですが、今後、どのような姿に進化していくのでしょうか。
今回は、インサイドセールスという営業形態の将来像について、考察してみたいと思います。

フィールドセールスの限界


企業が存続、成長していくためには、売上の維持・増大が不可欠であり、その大部分を担う営業部門は、これまで以上に効率化を図り、1人1人の生産性を上げていかなければなりません。それには営業コストをいかに抑え、顧客側の購買行動に至るまでのプロセスの変化に、いち早く気付くことから始める必要があります。

無視できない営業コスト

クラウドサービスの開発・販売を行っている株式会社インターパークは、全国の営業職に対し、インターネットによるアンケート調査※1を実施しました。
それによると、営業職に携わる人のうち、全体の約70%が、営業に費やす移動時間(出張含む)は月間で30時間以上と回答しています。その中でも33.8%の人は100時間を超えており、1日の労働時間を単純に8時間とすると、回答者の約3割が月に12営業日分以上の時間を割いていることになります。
また営業経費(交通費+宿泊費)に換算すると、全体の約62.8%が月に10,000円以上をかけており、そのうち約3割が30,000円以上を計上していました。
営業活動にかける時間も経費も、ゼロにするわけにはいきません。ただ、必要なコストではあっても、回収できるだけの十分な売上に繋がるのであれば、どこからも文句は出ないでしょう。しかし時間と経費をかけて、わざわざ相手先へ出向いても、空振りに終わってしまっては意味がありません。
※1 「インサイドセールスに関する調査」(2020年6月公表)

営業を取り巻く環境の変化

営業フローにおいて基本となる対面営業、すなわちフィールドセールスは、ともすれば体力を裏付けにした属人的な活動として認識されています。
ところが、「営業は足で稼ぐ」あるいは、「数打ちゃ当たる」のように、半ば根性論が当たり前だった訪問営業の手法は、最早通用しない時代へと移りつつあります。
従来、営業担当者は、新規顧客の開拓から既存顧客の拡大、さらには各顧客の売上増進を目的に、あらゆる方法で相手先へ訪問し、商品に関する情報提供、商談を経て成約まで手掛けていました。
これまで企業の購買担当者は、あるシステムの導入や製品の購入を検討する際は、まずそれらを提供する企業の営業マンを呼び、説明を受けていました。
しかし2000年代に入り、インターネットが普及するに伴い、顧客側は自力で多くの情報にアクセスできるようになりました。
必要な情報は、営業マンを通さずにいくらでも収集できるため、購買担当者は営業に合う段階では、関心のある製品・サービスの基本情報は既に入手済みです。単なる製品説明に終始するだけの営業では、買い手側には「会うに及ばず」と思われてしまうでしょう。
このように、顧客側が迅速かつ膨大に情報を集めるようになると、フィールドセールスに求められる役割も、変化を遂げる必要があります。
売上数字に見合わない営業コストを削減し、環境の変化に対応することが、今後、営業活動を活性化させていくために重要であり、その解答の1つが「インサイドセールス」と言えるでしょう。

現状打破の解決策として注目される「インサイドセールス」

空に向かって手を広げるスーツ姿の男
インサイドセールスという営業手法は、アメリカで発祥しました。広大な領土を有するアメリカでは、顧客が遠隔地にいるケースも多く、すべてを訪問営業で対応していては、とてもカバーしきれるものではありません。せめて顧客1社ごとの売上が高額であれば、訪問に時間がかかり、経費がかさんでも問題はありませんが、全部の顧客がそうとは限りません。
インサイドセールスは、見込み顧客の獲得から育成、商談案件の創出、場合によっては商談・成約までをオンラインで行います。費用対効果の面から見ても、営業活動の効率化を図るには、格好の手段と目されているのです。

インサイドセールスの将来の姿とは?

高層ビルを背景に、握手を交わす男女のシルエット
欧米のビジネスシーンでは、インサイドセールスはその効果を実感している企業は多く、採用する企業数は増加傾向にあります。
一方、日本国内に目を向けてみると、2020年はインサイドセールスにとっては、大きなターニングポイントになりました。これまで、テレワークに踏み切れなかった企業が、新型コロナ禍の影響により一気に実施へと動き、従来の商習慣から敬遠されがちだったリモート営業も、抵抗感はなくなりつつあります。
このような状況を経て、今後、インサイドセールスには、どのような未来像が予想されるでしょうか。

B to Bビジネスにおける購買方法とマーケティング手法の変貌

B to Bビジネスにおける購買プロセスでは、B to C に比べて製品についての情報が乏しく、比較検討するにも苦労します。
SNSやチャットなどのコミュニケーションツールは、かつては個人の利用が大半でしたが、今では多くの企業が使用しています。またビデオ電話も、もとは個人が遠方にいる友人や家族と、顔を見ながら会話することを想定していましたが、現在ではオンラインによる商談が一般化しています。
このような変化は、B to Bにおける製品の購買方法にも、少なからず影響を与えるものと思われます。B to B でも、製品に関する詳しい特徴や、営業やカスタマーサポートの対応、価格などが、口コミサイトなどでリアルタイムに公開され、購買担当者は欲しい情報をいつでも収集できるようになるでしょう。
そうなると、情報入手経路は、売り手側の企業サイトだけではなくなります。相手に有益な情報を提供して、買い手側に自社を印象付け、選択してもらう必要があるのです。

インサイドセールスの存在価値の変化

インサイドセールスには、3つの役割があります。
1つは、SDR(Sales Development Representative)です。
これは、マーケティング活動により得られた、リードの個人情報を受けとり、電話やメールなどでアプローチを試み、商談機会(アポイントメント)を獲得し、フィールドセールスへ引き継ぐ業務です。
アプローチの過程では、見込み顧客からの、自社製品に対する漠然とした質問に答えることも多かったでしょう。従ってインサイドセールスの担当者は、そのような質問に耳を傾け、相手の顕在ニーズを引き出すヒアリング能力が求められました。
ところがこれからは、こういったスキルは必ずしも必要ではなくなるかもしれません。なぜなら先に述べたように、情報量が圧倒的に増え、購買担当者は本当に必要とする情報を、簡単に手に入れることができるため、売り手側の企業にアクセスする時点で、何を知りたいかは既に明確になっているからです。
そうであれば、インサイドセールスとしては、どのような顧客が何を目的に、どんな質問をしてくるかを想定し、最適解を提供することが重要な業務になるでしょう。
もう1つは、BDR(Business Development Representative)です。
SDRが、マーケティングから受け取ったリードを起点としているのに対し、BDRはマーケティング部門と営業部門とが連携し、ターゲットする企業を選定して、ピンポイントでアプローチを図る手法です。
今まではCxOレターなどを駆使して、顧客企業の意思決定権者に働きかける、アウトバウンド的な手法が主流でした。しかしこれからは、ターゲットに選んだアカウント(企業)ごとに、マーケティングコンテンツを作成し、あるいは専用のイベントやセミナーを企画して、中長期的な関係を築いていくことが重要になります。
そのためには、アカウントがどのように情報を集めて購買に至るか、そのプロセスを理解する必要があります。その情報を元に、顧客の潜在化したニーズをつかみ、コンテンツ化して様々なチャネルを介して配信していくのです。
最後に、Online Sales(オンラインセールス)です。
本来、インサイドセールスの業務は、マーケティング部門から受け取ったリードにリモートでアプローチし、商談案件を創出してフィールドセールスに引き渡すことです。
ただ企業によっては、営業リソースが不足していて、非対面による商談や、場合によっては成約までを、インサイドセールスでカバーすることもあります。
しかしこれは、単にリアルな訪問を、オンラインに置き換えただけです。これでも、商談が成立すれば十分ですが、これからはオンラインセールスの特性を活かした、新たな商談形態が望まれます。
例えば、施工会社や不動産会社ではVRを使用して、仮想の部屋や家具のイメージを顧客に抱かせ、リモートにより営業活動を完結させる例が現れています。これまでのオンラインセールスの延長線上にはない、次元の違う商談体験の提供が既に始まっているのです。

インサイドセールスに完成形はなく、絶えず進化していくもの

右型上がりの矢印
営業コストがかさみ、それに見合った売上を上げられず、フィールドセールスという手法に限界を感じている営業マンは少なくないでしょう。時間と経費をかけて相手先へ訪問しても、成約に結びつかないのでは、「経費の無駄」と後ろ指をさされても、言い返すことはできません。
インサイドセールスは、必要経費を抑えて営業の効率化を図り、成約率を向上させる手法として、欧米では一般化されつつあります。日本においても、新型コロナの終息は未だに見通せず、新たな営業手法として、インサイドセールスには多くの経営者から熱い視線を注がれています。
インターネットがビジネスにおいても浸透し始め、買い手側の購買行動に変化が見えるようになると、インサイドセールスの存在価値も形を変えていきます。
SDR及びBDR業務では、これまで以上に、顧客が何を求めているのかを洞察し、良質なコンテンツの作成と効果的な情報発信が求められます。またオンラインセールスでは、ITツールを活用して、これまでにない商談体験を顧客に提供することが望まれます。
インサイドセールスには、完成形はないと言われています。自社やクライアントを取り巻く環境が変化を続ける限り、それに対応するために、インサイドセールスも進化を繰り返していく必要があるのです。
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